たまにはひとりごとでも
『はだしのゲン』というマンガで、ゲンの父は戦時中に戦争反対を唱え、戦争には負けると広言したことから非国民とされ、迫害を受けます。それを苦にした長男が出兵するのですが、父はそれを見送るときに万歳三唱をする。最初に読んだ子供のときは、その父の気持ちがよく分からなかったが、今ならよく分かります。正しいことを言うのは、本当につらい。狂人扱いされ、最も愛する息子からも理解されない。ほとんど挫けそうになるが、それでも自分の信じた道を進む。そして、息子を愛しているし、自分を信じてくれない息子を許す。それで、万歳三唱をするのです。
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