余韻2

余韻。

週が変わった。月曜日だ。

けれど僕はまだ先週の、東京滞在の余韻の中にいる。

『BAR 白と黒と極彩色』そして『春立つ円坐』、そこでの交流のぬくもりが残っていて、先に進む気になれない。

余韻

あの日いた人たちはそれぞれに次の活動をはじめている。
奥さんも研修のために再び東京に向かった。
過去は過去、あの時はあの時でお仕舞いにして、僕も次の一歩を踏み出さねば、という急ぐような気持ちもある。

あの時たしかに見えていたもの。感じていたもの。
名古屋の家に帰ってきて、いままでの日常がまわりはじめると、その感じが薄れていくようで残念に思う。まるでお正月が終わってしまうみたいに。

そういえば、初日のBARを終えて真夜中まで話し込んだ翌朝、いっしょに食事をしたときのことを佳代子さんが「お正月みたいだ」と言っていた。

お昼近くのゆるい太陽の光が微笑んでいるみたいにやわらかくて「ああ、しあわせだな」と言ったのをおぼえている。

余韻3

なにをどうすれば、あれになるのか。
などと考えるけれど、その三日間にはあまりによくできた偶然の出来事が起こりすぎていた。どうやっても、あれにはならないんだよなぁ。

そんなことを思いながら、顔も洗わずに布団の上でこんな文章を書いている。「顔ぐらい洗ったら?」という奥さんもいないし、さて、どうしたもんかなぁ。

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