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Vtuber・雨森小夜さんがいかに変人であるかという話と、にじさんじSEEDsというかつて存在していたグループの魅力の話

 皆様、"推し"っていらっしゃいますか?

 推しというのはファンとか信者みたいなそういう意味ですね。信者よりは盲目でなく、ファンよりはその人に対する執着が強いみたいな、そのような意味と受け取っております。

 僕だったら例えばプロ野球であれば北海道日本ハムファイターズの大田泰示選手であったり、先日読売ジャイアンツの三軍監督に就任された二岡智宏さんであったり、一応子供の頃から好きなジャンルでありますので年数に比例して推しも何人かいますね。

 Vtuberを好きになったのは2年前の春頃でありまして、そこからすぐに"にじさんじ"というVtuberグループにハマりました。最初の頃は樋口楓さんという方を推しておりまして、今も推しというほどではないにしろ好きなライバーさんであります。

樋口楓(ひぐち・かえで)

 にじさんじというグループは最初8人のライバーと3人のスタッフしかおらず活動目的も少し違ったようなのですが、まだVtuberという存在が注目され始めた頃に2D配信形式の活動が人気になってあれよあれよと規模が大きくなり、現在なんと106人ものライバーを抱えている大所帯のグループまで成長しました。まあ、多すぎますけどね(笑)

 で、今はライバー同士垣根なく活動しておられるにじさんじなのですが、2018年まではグループ内にも派閥というか、別のグループが存在してたんですよね。

 それが2018年の夏頃に生まれたにじさんじSEEDsというグループであります。

にじさんじSEEDs

 厳密に言えばにじさんじ一期生、二期生、にじさんじゲーマーズ、にじさんじSEEDs一期生、二期生と細かく別れるのですが、なぜ敢えてSEEDsだけ触れたかと言うと、この頃はにじさんじ本グループとSEEDsで交流しちゃいけない事になっていたようなんですよ。

 他で例えるならAKB48と乃木坂46と欅坂46みたいな、野球で例えるなら別球団扱いみたいな、要するにグループ内のライバル的な存在として作られたんですよね。

 前振りが長くなりましたが、そのにじさんじSEEDsで二期生としてデビューされましたのが本日の主役である、雨森小夜さんであります。

雨森小夜(あめもり・さよ)

 この方が現在のVtuberの最推しでございます。2018年の8月9日にデビューされましたので先日2周年を迎えられて、大変めでたく思っております。本当におめでとうございます。

 僕が彼女を知ったのはデビューされてから2ヶ月後の10月頃の事でございました。それまでは正直SEEDsという存在もあまり知らなかったのですが、にじさんじ一期生・二期生の配信はよく見ておりまして、ある日パワプロをやっていてふと思い付いたんですよね。

 サクサクセスでにじさんじのメンバー作るか…。

 その当時にじさんじは既に60人程度のライバーを抱えておりまして、言っちゃえば1チーム作るのにちょうど良かったんですよ(笑)

 それで一期生作って二期生作ってゲーマーズ作って、SEEDsも作るかとなった時にほとんど顔も配信も見た事がないのに気付きまして。

 現在ではにじさんじファンの中では馴染み深いSEEDs出身者は多いと思うのですが、当時ってライバルグループとして作られたわりにはほとんど知名度がなかったんですよね。

 例えばベルモンド・バンデラスという渋声のイケメンおじさんがいるのですが、2018年10月時点では登録者数が1万ちょいくらいだったんですよ。

ベルモンド・バンデラス

 この方、今では25万に届かんばかりまで人気になってるのですが、この頃はまだ魅力が全然知れ渡ってなかったんです。

 先ほど書いた「にじさんじ本グループとSEEDsとで交流が禁止されていた」というのが申し訳ないですが逆効果になって、ほとんど全員の登録者が伸びないという状態になっていたんですね。

 雨森小夜さんもこの頃は1.9万とかそこらだったと記憶しております。にじさんじファン以外の方には伝わりにくいかと思うので説明いたしますと、先日デビューされた金魚坂めいろさんという方はなんとですね、

 初配信前に登録者が6万とか7万とかいっちゃったんですよ(笑)

 僕はにじさんじの中でもSEEDsファンでありますので本音を言っちゃうと「ふざけんな(笑)」って感じですよ。もちろんSEEDsの売り方を反省して2019年からは2~3人ずつ小出しにするやり方に変えたというのと、現在にじさんじがそれほどまでに人気グループに成長したというのもあるので一概には言えませんし、金魚坂めいろさんには頑張ってもらいたいのでもちろん冗談でありますが。

 そしてなんでこんな事を長々と語ったかというと、実は最初知名度がなく、ほとんど陽の目を見なかった存在だからこその魅力が雨森小夜さんなり、他のSEEDsメンバーの方にあるからなんですね。

 例えば雨森さんって、最初はあまり配信をされてなかったんです。それは雨森さんが時々配信でも語っておられるのですが、デビュー早々「お友達に連れていかれて」ネット環境のない場所で延々生物の解剖とかを手伝わされていたという事でありまして。

 ただそれを抜きにしても、彼女って最初は数分間の動画がメインの方でした。これも雨森さんが後々配信で言及されているのですが、デビュー当時は配信というよりも動画勢で行きたかったという事なんですね。それが僕が見始めた頃から徐々に配信メインに変わっていって、現在は動画作成の方はほとんどされていらっしゃらないのですが。

 これは僕の想像で実際は違うのかもしれませんが、今のにじさんじって最初から配信をガンガンやる方しか採用していない節があるんですよね。良く言えば稼いでくれる方を中心に集めていて、非常に魅力的な方ばかりなのですが一方で雨森小夜さんみたいな方は今だと受かりにくい状況になってるのではないかと思うんですよね。

 会社からすればそりゃ配信をガンガンやってくれてスーパーチャットという言わば投げ銭でお金を稼いでくれて会社に貢献してくれる人を雇った方がいいに決まってるんですよ(笑)

 雨森さんは正直言って真逆みたいな方なんですよ。配信は月に1~2回程度。内容は毎回雑談でありまして、配信する時間は早朝か真夜中か昼か。まあ稼ぐのなら夜8時~11時くらいがちょうどいいと思うのですが、彼女はネット環境が良くないという理由で頑なに良い時間にされないんですよ(笑)

 しかも絶対に記念枠をやらない方でもありまして、記念枠というのは要するに登録者10万人行ったとか、誕生日とかで配信する事なのですが、まぁ~やらない(笑)

 彼女を追いかけている方ならわかると思うのですが、雨森さんってなんかこう恥ずかしがり屋っていうんですかね、自己肯定感が低すぎてまともに愛情とか感謝されるのを避ける傾向にあるんですよ。忖度なく言うと「おいおい配信者やっておきながら何を恥ずかしがってんだ(笑)」って思うんですが、そこが彼女の魅力でもあるわけですね。

 一癖あると言いますか、トップ絵を見て「なんだこれは」と感じた方もいると思うのですが、これ雑談配信の一部分なんですよ。

 2019年の3月くらいだったと思うんですが、この頃はまだ雨森さんのチャンネルはスーパーチャットできない状態だったんです。YouTube側が機械判定がなんかでそのチャンネルにスーパーチャットの許可を出したり出さなかったりするらしいのですが、雨森さんはデビューから半年以上経っても許可を貰えなかったと。

 にじさんじの会社側からは「動きをつけてみてはどうでしょうか」と提案されたみたいなんですが、会社は多分ゲーム実況やれという事だったと思うんです。

 しかし雨森さんが行ったのはこれでした。

 本当に自分を動かしたんですよね(笑)

 で最終的にはトップ絵みたいな状況になったわけです。

 どうですか?頭おかしいでしょう?

 なんというか雨森さんって発想が他人と違うんですよね。言っちゃ悪いですがにじさんじにいて可愛い顔と声してたら無意味に喋ったりゲーム実況してるだけである程度人気になれるんですよ。そんな人がいるとは言いませんが、そうでなくてもこんな謎の配信しなくてもいいんですよね。

 雨森さんはこれだけでなく、ほぼ毎回変な事されておりまして。例えば配信画面に時間をセットして0になると同時に爆死して終わったり、切腹して葬式場から配信を始めたり、一回海から配信してほとんど何も聞こえずに終わったり(笑)

 よく自分をサイコパスとか変人とか自称する方がいますが、そういう方ほど普通だったりするじゃないですか。雨森さんって自分がどんな人間であるかをほとんど言わず、言っても自虐的な事しか言わないんですが、どう考えても彼女って変なんですよ。

 SEEDsというあまり注目されなかったグループでにじさんじの中では最も幅広い人材を集めたからこそ雨森小夜という方が生まれたわけで、雨森さんに限らず個性派揃いのSEEDs出身者が下支えとなって今日のにじさんじがあると言っても過言ではありません。

 それに雨森さんってめちゃくちゃかっこいいんですよ。かつてにじさんじには久遠千歳というライバーがいたのですが、2019年の1月くらいにデビューして即10万人を超えるほどの人気者だったんですが8月に諸事情でやめてしまったんですね。

久遠千歳(くどう・ちとせ)

 で雨森さんはこの久遠さんと大変仲が良くてよくコラボや歌動画などを出しておられたんですが、引退後によくわからない噂が持ち上がりまして。

 曰く「久遠千歳が雨森小夜をこき使うだけ使って転生しやがった」というものだったのですが、確かに歌動画の編集をされていたのは雨森さんの方でしたし、久遠さんが引退後すぐに他の活動をされた事でそのような憶測を生んでしまったのも事実です。

 ただ本人が何も言ってないのに…とモヤモヤした気持ちでいまして、本当なら雨森さんが否定してくれれば一番良かったんですが彼女は沈黙を守っていたわけです。

 時は流れ12月、雨森さんは久遠さんが引退前に他のライバーと一緒に組まれていた『楓刀京明千葛』というグループに久遠さんの代わりに参加されたんです。そこで『Q』という曲を歌ったのですが、そこで雨森さんは心ない噂への答えを出したんですね。

 それがこちらの画像なのですが。

 オッドアイになってますよね?雨森さんの瞳は黒色なのですが、左目だけ金色になっている。

 これ、久遠さんの瞳の色なんですよね。

 動画作成も雨森さんご自身で手掛けられていらっしゃるので、あえて瞳の色を変えた事に意味がないわけないんですよ。雨森さんは言葉にしては語りませんが、無言のメッセージをファンに対して送られたわけです。

 そして何と言っても翌年の2月ですね。その日は彼女の新衣装配信の日でした。

 新衣装といっても発表されたのは前年の8月でして、なんかよくわからないけど半年も待たされたんですよ(笑)

 他のライバーさんがすぐに新衣装を発表する中で半年も待たされたので正直イライラしましたが(笑)いや冗談でもなんでもなくイライラしたんですけど、2月に発表された新衣装配信は良い意味で忘れられないものとなりました。

 まずはこちらをご覧ください。

 右は久遠さんが引退される1~2ヶ月くらい前に発表した新衣装なのですが、髪止めが同じなんですよね。

 おそらくですが、2019年8月時点で渡された新衣装にはこれがなかったはずなんですよ。まあ正直必要なさそうですし。この変更をお願いした事で少し時間がかかったんでしょう。

 そしてこのお披露目の後、雨森さんは1曲の歌動画をアップしたのですが、スクショしたのを貼りますね。

 もう言葉はいらないじゃないですか。

 僕はこれを見て心が震えました。真の友情というか、こんなにも尊いものがこの世の中にあるのかと、本気でそう思いましたね。

 Vtuberファンが仲良くしているライバーに「てぇてぇ」というコメントを打つのですが、まさに尊さを感じましたね。

 雨森小夜の魅力を語ろうと思って今回書き始めたのですが、彼女の魅力って言葉だけではないものがあると思うんですよね。配信内での彼女の行動だったり、言葉ではない表現方法というのが本当に僕の心を揺さぶって離さないんです。

 変な人で、モヤっとする事も多いですが、それを上回る魅力が彼女にはあって、結局僕はそれに惹かれてるわけで、もう逃れられないわけです。

 彼女をほぼ2年間追いかけられたのは本当に嬉しいですし、これからもたくさん面白いものを見せてくれると確信しております。

 以上で、今回のお話を終わらせていただきます。1ヶ月に1回くらいのペースでVtuberについて語ってるわけなんですが、本当に面白い存在ですね。個人的には2020年代のオタク文化は作品から完全に独立したキャラ文化になると予想しているので、Vtuberはその象徴になり得ると思ってます。

 雨森さん含め、これからのVtuber業界が楽しみですね。

 それでは皆様お疲れ様でした。お疲れ様でした~。あ、おやすみなさい。お疲れ様でした~。おやすみなさ~い。

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