にじさんじ甲子園を通して野球の面白さを改めて考える話
皆様にとって"野球"ってどのような存在ですか?
僕ぐらいの世代ならまだ巨人戦が地上波でやっていて、試合によっては延長などもして深夜に録画していた番組がずれて撮れてなくて野球嫌いになったみたいな人も少なくなかったんですよね(笑)
今だと野球がめっちゃ好き!って人とそもそも興味がない人の二択に別れるのかな?今やネットやCSで様々なスポーツが見れる時代ですし、そもそもスポーツ以外の娯楽がたくさんある時代でもありますから、野球も完全に趣味の1つとして落ち着きつつあるのかもしれません。
こんな話をしておりますが僕は野球大好き男でありまして、今は世界的パンデミックであまり足を運んでおりませんが去年までは平気で50~60試合くらいは野球場に行っておりました。
先日友達に誘われて今季二度目の野球観戦に行ってきたのですが、友達とやいのやいの喋りながら観る野球はやはり面白いものでありました。
ただ野球って僕みたいに好きで観ている人間からしたら面白いものなのですが興味ない人からすると退屈なようで、それは様々な要因が考えられるとは思うのですが重要なのは好きになるとっかかりなんですよ。
何事もまず興味を持てなければ楽しめない。しかし興味というのは無理に持たせるもんでもない。人に何かを薦める時はここが一番難しいわけでありますが。
ところが先日、それまで興味なかった人が大勢野球を観に押しかけたイベントが開催されたようでございまして。
にじさんじ甲子園
Vtuber集団の"にじさんじ"というグループが開催した『にじさんじ甲子園』というイベントでございます。
にじさんじライバーの一人である舞元啓介さん(左から二番目)が主催して5人のライバーを集めて、栄冠ナインで作った高校を戦わせて優勝校を決めるという大会だったのですが、これが凄い盛り上がりを見せてですね。
決勝戦では同時接続者数19万人を突破してたんですよ(笑)
19万人といったら芸能人のライブ配信でもそんな集まりませんし、普段のにじさんじの配信でも多くて3万人程度。イベント配信の時でも10万人行けば大成功という認識なのですが、にじさんじ甲子園では圧倒的に人を集めて盛り上がったわけです。
数だけではなくて内容もめちゃくちゃ面白くてですね。まず大会を始める前にプレイヤー6人でドラフト会議をしたんですよ。ドラフト会議というのはプロ野球で毎年開催している、アマチュア選手を獲得するイベントですね。
にじさんじ甲子園ではにじさんじに所属している100人を超えるライバー(まず100人以上もいるのが面白いのですが)を指名対象として、普通のドラフト会議よろしく1位指名だけは被ったらクジを引いて当たりを決め、2位以降は一人ずつ順番に指名していくという同じルールを採用したわけです。
まずこれが本物のドラフト会議くらいに面白かったんですわ(笑)
当初の予定から外れるわ、意外なライバーが意外なチームに指名されるわで、言っちゃ悪いですがゲームのドラフトでこんな面白くなるんだってくらい盛り上がりましてですね。
でドラフトで選手が振り分けられると次は栄冠ナインでの選手育成。3年間かけて指名した選手を育て上げていきまして、甲子園を目指していったわけであります。
6チームそれぞれこの配信をしておりまして、それぞれに盛り上がりを見せておりました。それぞれにドラマがあって、笑いがあって涙があって、僕普段ゲーム配信は見ない方なんですが、この期間は面白くて見ちゃってましたね。
いや~、切り抜きって素晴らしいですよね(笑)
切り抜かれてる方、僕尊敬してます!
この他にもたくさんの切り抜き動画が上がっているのですが、なんでこんなに上がってるかってひとえに"ドラマ性"なんですよ。
6人の監督が一から選手を育てていく。それまでに多くのイベントがあり、躓いたり悔しい思いをしながらも強くしていく。
この過程こそがまさに"野球"なんですよ。
野球ってドラマのあるスポーツなんですよね。他のスポーツももちろんドラマがあるとは思いますし面白く素晴らしいとは思っているのですが、野球と他のスポーツとで決定的に違うのは「団体戦でありながら常に1対1のスポーツでもある」ってとこなんです。
野球ってカードゲームみたいなもので、まずロースターに9人のスターターデッキを作るわけじゃないですか。それを試合中にどんどん入れ換えていくわけですが、戦っている間は常にピッチャー対バッターの勝負になるわけです。
野球って団体スポーツでありながら、注目されてるのはほぼピッチャー対バッターであるわけでして、その分集中して見やすいわけなんですよね。そこへ加えてどちらかへの思い入れもあると、物凄く「頑張れ~」って思いが強くなるんですよ。
野球ってずっと見てれば見ている分までそのチームの思い入れが深くなって、それプラス1対1の勝負で応援する気持ちが強くなる。だから例えばバッター目線で三振してしまうとこちらまで悔しくなりますし、ホームランを打った時には凄く興奮してしまうわけですね。
にじさんじ甲子園ではその思い入れ作りを栄冠ナイン実況中にやってくれたわけです。
そして迎えた本戦。にじさんじ甲子園といいながら6チームなので、まず2グループに別れて1位通過者を決めて1位同士が決勝戦を行うという、いわばWBC方式を取ったわけですが、ここで同接19万を記録したわけであります。
優勝したのは椎名唯華さん率いるにじさんじ高校でして。
にじさんじ高校
このチームもかなり面白くてですね、ユニフォームがなんとスク水(笑)ドラフトでは過去に炎上したライバーと巨乳エロ担当の女性ライバーばかり集めてリアルルーキーズみたいになったんですが、このネタみたいなチームが打ちに打ちまくって優勝をかっさらったわけであります。
問題児ばかりを集めたチームが一丸となって優勝したという意味では、これまたドラマ性があって良かったですね。実際の野球でも「一度は廃部危機を迎えた高校が甲子園に行く」とか、「万年最下位だったチームが勝ち上がって優勝する」とかがあるとめちゃくちゃ盛り上がるじゃないですか。そういうものをにじさんじ高校には感じましたね。
そして大会終了後、感極まった舞元さんが男泣きしてしまうという一幕もございまして、感動のうちに幕を閉じたわけであります。
しかし予想以上の反響があったのか、大会が終わった後も様々な形でイベントが行われる事となりました。
まず大会の振り返り配信が行われ、8月30日にはエキシビションマッチが行われました。3年で終わったそれぞれの栄冠ナイン実況も、大会とは関係ない形で4年目以降も実況配信されているようで、まだまだ熱が覚めやまないようであります。
野球というのは"終わらないドラマ"なんですよね。自分がファンになり始めた頃にスターだった選手が年老いて引退する。しかしその時にはまた新たなスターが誕生していて、チームを引っ張っていってくれる。そのスターをルーキーの頃から見守れるので愛着も半端なく沸く。もうエンドレスなんですよ。
にじさんじ甲子園で行われたエキシビションマッチではオールスター戦もやっていたのですが、そのオールスター戦が本当に良くて胸が熱くなりました。
僕がプロ野球ファンになり始めた頃、球界には松井秀喜というホームランバッターとイチローという万能プレイヤーがいて、スーパースター感が半端なかったんですよ。前述した通りその後に出てきた選手はルーキーの頃から見守れたので愛着が物凄く沸いたわけですが、ファンになって初めてスーパースターを見た時の衝撃というのは半端ないものなんですよね。
にじさんじ甲子園で戦った各チームの選手達は、スーパースターと呼ぶにふさわしい選手でありました。あんな大勢の人を呼んだわけですし、1プレーで見ている人を興奮させたわけですから、あの配信の中での選手達はまさにスーパースターだったわけですね。
しかもライバーさん達もこの盛り上がりようなんですよ。
子供の頃に純粋な気持ちで野球を見ていたのを思い出しましたね。
要するに野球を好きになるとっかかりは"好きな選手やチームを作る事"であり、その役割をにじさんじ甲子園は果たしてくれたわけであります。
好きな選手やチームができれば後は勝手にそこからドラマが生まれて、愛着ができていって感情移入する事ができる。団体戦であると同時に個人戦でもあるので好きになれば凄く面白いスポーツになって、あとは底無し沼が如くハマって抜け出せなくなるわけです。
もしにじさんじ甲子園から野球にハマった人がいるのであれば、現実の野球を見ていただくのもいいですが個人的にはライバーさんと同じく栄冠ナインとかをやっていただくのが一番良いかもしれません。自分の育てた選手で甲子園を目指していく。その選手達がプロ野球に指名される。というドラマを体験していただいた方が、より野球を好きになってもらえるのではないかと思います。
という事で本日はこのへんで失礼させていただきます。最後まで読んでいただきありがとうございました!
そしてにじさんじ甲子園を開催していただいた舞元さんや他のライバーさん達、いちからさんにも感謝申し上げます。面白いものを見せていただき、ありがとうございました。
それではまた何か書きますんで、その時は見てやってください。お疲れ様でした。
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