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江東区の健康事情は?

 江東区は、国民健康保険加入者の健康状況や課題などについてまとめた新たな「江東区国民健康保険データヘルス計画」を公表した。計画期間は2024年度~29年度までの6年間で、データの集約・分析を行い効果的な施策を展開していく。データから見えてきた課題とは?
 区によると、江東区民の平均寿命は男女とも延伸傾向が続いている。2022年度の平均寿命は、男性が81・7歳で東京都(82歳)や国(81・7歳)とほぼ同水準、女性が88・4歳で都(88・2歳)や国(87・8歳)を上回るなど比較的良好な結果を示している。
 1人当たりの医療費は増加傾向だ。区の医療費は、1人当たり33万7381円で、18年度と比較し、4万円増に。都(31万4498円)と比較して高額になっている。外来患者数も増えており、1000人当たりの外来患者は2020年度の645人から2022年度は720人に増加し、都(655人)や国(709人)を上回っている。介護の要支援・要介護保険認定者
も2万3278人で、年々増加傾向にある。
 重要なのは平均寿命だけでなく、日常的に介護の必要がなく、健康的に生活できる健康寿命の延伸だ。好調な平均寿命に比べると、健康寿命は、男性は79・9歳で国(80・1歳)や都(80・2歳)の平均を下回り、女性は84
・5歳で国(84・4歳)や都(84・6歳)と横ばいの状況だ。区は、生活習慣改善に向けた支援内容の強化や重症化予防の強化に力を入れている。
 一方で、課題は予防の周知だ。生活習慣病予防のために40~74歳(国保被保険者)までを対象に行う特定検診の受診率は平均39・6%で、目標としている60%からかけ離れている。40代の受診率が24・2%と低く、女性より男性の受診率が12・1ポイント低い。こうした世代へのアプローチが課題だ。また、糖尿病が主疾病の患者のうち、3カ月以上受診がなかった割合は86%にのぼった。区は「健康に自信のある方不安な方も毎年健診を受けて、数値を比較し健康意識を高めてほしい」と呼びかける。


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