ロータスコンボで出現の根本原理をどう使うか【超初心者向け】



はじめに

普通のデッキを適切に回すために必要な最低限の知識は、キープ基準とサイドボーディングだと思います。この知識がなければそのデッキを回すことはできないでしょう。そのうえで、各盤面に対してどのように動けばいいかを考える必要があります。
ロータスコンボを使う上で必要な知識は、他のデッキ以上に多いです。それはロータスコンボを使い始めるための大きな障害です。にも関わらず、その知識を得ることができる記事がほとんど存在していないと言って良いと思います。私はロータスコンボを3ヶ月前に使い始めた素人ですが、どのようにデッキを回すべきかをやっと理解し始めてきました。そこでこれからロータスコンボを始めたい方に対して、微力ながらあとを押したいと考え本記事を書かせていただきます。
より習熟したロータスコンボの先輩諸氏は、本記事の不適切な箇所を忌憚なく指摘していただければと思います。

根本原理を打つまで

まず2023年10月時点で、ロータスコンボは出現の根本原理(以下:根本原理)を打って勝利をおさめることを目標としています。


デッキのキーカード

実はこれを打つまでが一つの壁となっています。その壁を、問題形式で解消できればと思います。以下の問では、記述されているカード以外のカードは考慮しないし、熟読や砂時計の侍臣によるドローも考慮しません。砂時計の侍臣はサイクリングするものとします。

問1.睡蓮の原野2枚+見えざる糸

まず一問目として睡蓮の原野(以下:ロータス)が2枚(1枚は演劇の舞台でコピーしたものである事が多い)があり、手札に見えざる糸(以下:糸)がある場合を考えます。

どうやったら根本原理を打つことができるでしょうか。
この問題は簡単です。以下は解の一例です。
ロータス2枚から青3マナ、黒3マナを出す。(以下:この動きを青3黒3として浮きマナがどうなっているかのみ記述する)
糸を打って青1黒3となり、2枚のロータスからマナを出し青4黒3緑3となって根本原理を打つことができる。

問2.ロータス2枚+熟読1枚

ではロータス2枚と熟読1枚だけで根本原理を打つことが出来るでしょうか。以下に熟読の画像を載せたあと、答えを記述します。

この場合は根本原理を打つことができません。熟読を打ったあとに残るマナが一つしかないです。そのため例えば青1マナだけ残して熟読を打っても、ロータス2枚ではマナを出して青1黒3緑3とすることしかできません。これでは青2黒2緑3の根本原理を打つことができないです。

問3.睡蓮の原野2枚+植物の聖域1枚+熟読1枚

では、問2に植物の聖域が追加されたらどうでしょうか。(実際、4ターン目はロータスをコピーするターンで、5ターン目にコンボを始動する場合は3枚目の土地を置けるので、実践でもこうした場合は多い。)
根本原理は打てそうだが、どうやったら打てるでしょうか。

もちろん根本原理は打てるのだが、手なりでやっていると打てません。
まず、熟読をロータス2枚だけをタップして青1浮きで打ちます。
そして、ロータス2枚から黒3緑3を出して、植物の聖域から青1マナを出せば、青2黒3緑3となり黒1マナ浮きで打つことが出来ます。
熟読を打つ際に黒マナを浮かせたり、植物の聖域から緑マナを出すと打つことはできないので、気をつけましょう。

問4.睡蓮の原野2枚+砂時計の侍臣1枚

最後のマナを増やすカードである砂時計の侍臣(以下:侍臣)です。根本原理は打てるでしょうか。

結論から言うと、根本原理を打つことが出来ます。
しかし、少し考える必要があります。例えば、ロータス1枚から青3マナ出して、青1マナ浮きでサイクリングすると根本原理を打つことができません。青1黒3緑3となるからです。
答えは、ロータス2枚から青3黒3を出して、青2黒2を残してサイクリングをし、残りの緑3を捻出するという方法です。
サイクリングする際に、ロータス2枚からマナを出しておくというのが味噌です。

問5.睡蓮の原野1枚+植物の聖域1枚+見えざる糸1枚+砂時計の侍臣1枚

現実的には、ロータスが1枚しかないのに動かざるを得ない場面も多いです。では上記の場合に、根本原理を打つことは出来るでしょうか。

この場合も根本原理を打つことが出来ます。
根本原理を打つ際は、最後から逆算して考えるのが良いです。
例えば、侍臣をサイクリングしたときに青2黒2を残していれば打つことが出来ます。以下に解答の一例を示します。
ロータスと植物の聖域から青4マナを出します。
青2を残して糸をうち、今度はロータスから黒3、植物の聖域から青1を出し、青3黒3とします。
あとは青2黒2を残してサイクリングすれば根本原理を打つことが出来ます。
(これが植物の聖域ではなく、耐え抜くもの、母聖樹であった場合、打つことが出来ない。)

根本原理を打ってから

上に示した方法を用いて、簡単な場合だけではなるが、根本原理を打つことが出来るようになりました。では、根本原理では何をサーチしてくれば良いでしょうか。こちらも問題形式で考えます。
ただし、私はチャンドラ、深淵への覗き込み採用型のルートは知らないので、首謀者の収得(以下:収得)から副陽の接近を打つルートのみ記述します。(チャンドラ、深淵への覗き込み採用型を使っているロータスコンボの先輩方の記事が待たれる)

また、闇の請願(以下:請願)は、特段の記述がない場合採用していないとします。


以下では、特に記述のない限り手札には何もないものとします。


問1.睡蓮の原野2枚+浮マナ青含み2

この場合は確殺ルートが存在します。

根本原理から全知、来世の警告(以下:警告)、収得をサーチします。

ⅰ.全知をライブラリーに戻された場合

警告から、糸、糸、全知をサーチし、収得からバーラ・ゲドの復活(以下:復活)をサーチします。

糸を2枚使って、10マナ出し全知を出します。
復活から警告を手札に戻し、警告から復活2枚と土地(何でも良い)をサーチします。
復活から収得を手札に戻し、収得で副陽の接近をサイドから持ってきて唱えます。
2枚目の復活から収得を手札に戻し、収得で副陽の接近をデッキからサーチして唱えて勝利。
※復活をすでに使ってデッキからサーチできない場合は、溺神の信奉者、リーア(以下:リーア)をサーチする。ただし、リーアで墓地のカードを唱える場合、全知が場にあってもマナを支払う必要がある点に注意する。(全知は手札から唱えるときにしか意味がない)

ⅱ.警告をライブラリーに戻された場合

収得から警告をサーチすれば、前述した場面と同じ状況が生まれます。

ⅲ.収得をライブラリーに戻された場合

前述した場面と同じ状況になっています。

問2.睡蓮の原野2枚+浮マナ青1+魔巧達成(闇の請願採用)

この場合は実質浮マナが青1黒3となるので、前述した方法で勝つことが出来ます。

問3.睡蓮の原野2枚+浮マナなし

この場合はどうでしょうか。

この場合は確殺ルートがないとされてます。一般的には、根本原理から全知、警告、熟読をサーチするのが良いとされています。

ⅰ.全知をライブラリーに戻された場合

この場合は勝つことが出来ます。
まず警告から、糸、全知、復活をサーチします。
熟読を唱えると、6マナ浮くので、糸で10マナ出し、全知を置きます。あとは前述のとおりです。

ⅱ.熟読をライブラリーに戻された場合

前述した場面と同一であり、勝つことが出来ます。

ⅲ.来世の警告をライブラリーに戻された場合

この場合は熟読の3ドロー次第です。祈りましょう。

問3.睡蓮の原野2枚+浮きマナ0+根本原理が手札にある

この場合は確殺ルートがあります。

根本原理から全知、熟読、糸をサーチします。

ⅰ.全知をライブラリーに戻された場合

熟読と糸から合計12マナが出るので、手札にある根本原理を青マナを含む5マナを浮かせて唱えることが出来ます。
あとは前述したとおりです。

ⅱ.糸または熟読をライブラリーに戻された場合

全知を使って根本原理を唱え、警告、収得、復活をサーチします。あとはどれが選ばれても、前述した場面となります。

問4.睡蓮の原野2枚+浮きマナ0+首謀者の収得が手札にある

これも確殺ルートがあります。

根本原理から全知、警告、熟読をサーチします。この場合どれがライブラリーに戻された場合でも、前述した場面となります。

問5.睡蓮の原野2枚+浮きマナ0+来世の警告が手札にある

この場合は確殺できるでしょうか。

この場合も確殺ルートがあります。
根本原理から全知、熟読、糸をサーチします。

ⅰ.熟読または糸をライブラリーに戻された場合

前述した場面です。

ⅱ.全知をライブラリーに戻された場合

浮きマナ5で警告を打ち、糸、リーア、糸をサーチします。
糸で浮きマナ9となり、浮きマナ4でリーアを唱えます。
手札にある糸と墓地の糸をすべて唱えて浮きマナを16とします。
警告を墓地から唱え、浮きマナが9となり、糸、全知、収得をサーチします。
糸をフラッシュバックを含めて唱え、浮きマナを17にし、全知を唱えて浮きマナを7にします。
収得でサイドから副陽の接近をもってきて、唱えます。
収得を墓地から唱え(墓地から呪文を唱える場合、全知が役に立たないことを思い出してください)、ライブラリーから副陽の接近をサーチし唱えます。

問6.睡蓮の原野2枚+浮きマナ0+手札に全知がある

この場合は勝てるでしょうか。

この場合はおそらく確殺ルートがないです。
おそらくですが、根本原理から糸、熟読、警告をサーチしするのが最善だと思います。

ⅰ.警告がライブラリーに戻される場合

これは糸、熟読から全知を置きましょう。あとは熟読のドロー次第です。

ⅱ.熟読がライブラリーに戻される場合

警告から糸、リーア、復活をサーチします。
糸2枚で浮きマナを10とします。
リーアを出し、浮きマナを5とします。
復活で糸を手札に戻し、浮きマナを2とします。
手札と墓地の糸を合計3枚唱え、浮きマナを14とします。
墓地の警告で糸、収得、全知をサーチし、浮きマナを7とします。
糸をフラッシュバック含めて2枚唱え、浮きマナを15とします。
全知を置き、浮きマナを5とします。
収得でサイドから副陽の接近を持ってきて唱えます。
墓地の復活を唱え、収得を手札に戻します。
ライブラリーの副陽の接近をサーチし唱えます。

ⅲ.糸がライブラリーに戻された場合

上述の方法と同じで勝つことができます。

問7.睡蓮の原野1枚+植物の聖域1枚+浮きマナ0の場合

これは確殺ルートが無いどころかどのルートを通っても厳しいです。以下の記事を参考にして頂ければわかると思います。

そこで、(一般的ではないですが)アトラクサをピン差しすると、アトラクサを置くルートができます。

根本原理から、全知、警告、熟読をサーチします。

ⅰ.全知をライブラリーに戻された場合

警告から糸、糸、アトラクサをサーチします。
熟読を唱え、浮きマナを青3緑1とします。
糸を唱え(浮き青2)、浮きマナを青2黒3緑1とします。
糸を唱え(浮き青1黒2緑1)、浮きマナを青1黒2緑2白3とします。
こうすればアトラクサを唱えられます。
※植物の聖域が母性樹でも唱えられます。

ⅱ.警告をライブラリーに戻された場合

熟読のドロー次第です。

ⅲ.熟読をライブラリーに戻された場合

前述した通り勝ちです。


以上となります。他にも現実的には、より複雑な盤面になることが多いです。例えば、相手が母性樹を構えていたり、漁る軟泥が場にいたり、除去を構えていたり…。
そうした盤面でどう動けばよいかは、事前にすべて考えておくことはできないでしょう。臨機応変に対応する必要があります。そういった困難をその場で考え出すことが出来ればきっととても気持ち良いでしょう。
長文を読んでくださってありがとうございました。
お疲れ様でした。

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