グリステを咀嚼する1 グリム兄弟のやわらか年表つき
滅茶苦茶わかりやすいはてなブログ様を拝見したので、自分もわかりやすくまとめようと決心した今日この頃。ちなみに今回もブレインストーミング並みに思ったことをつらつら述べてます。
グリステの考察をしてるんですが、気がついたらアーカイブ終了日。時が経つのが早すぎる。何も終わってないし、何も進んでない。
ので、本編を見なくても考察できる疑問点を中心に、円盤到着までスルメ的に考えようと思います!
シリーズ・グリステを咀嚼する
✬ネタバレしますが、今回は全く進んでません。考察を仏像作りで例えれば、木を切り倒したぞ!!!ってレベル。実のあるものといえば兄弟のやわらか年表(よくわかるグリム兄弟の一生)くらいです!!!✬
取り扱う疑問点
前回わけわからなさすぎて完全放置した疑問が2つありました
1時計の音について
古谷さん演出作品に多いらしい時計の音。私は幕末Rとヘタミュを見て育ったんですが、まっったく気づきませんでした!
(ただ、時計の音的に1時が2回あったのはなんでだろう。でもこれは円盤待とう)
↓
時計の鐘の音の意味は?
2ルイーザについて
作中ではヤーコプの恋人としてルイーザという人物が登場します。
自分は諸般の理由から普通に実在の人物だと思ってたんですが、探しても探しても見つからないらしい。
↓
ルイーザのモデルは誰?
(あとこれ余談なんですが、先述したはてなブログ様にも書かれてたんですが、“お母さんから絵本を読んでもらえなかった”というセリフありましたが、実際は読んでもらってたはずなんです。いやこれ自分もおかしいと思ってたんですよ!なぜなら自分が書いたパンフ企画の小話、そういう話だったんで!)
以上2つの疑問の内、映像が手元になくても考察できる
2ルイーザについて→ルイーザのモデルは誰?
を、これからのんびりやんわりと考えていこうと思います!導入が下手!
ルイーザとは
ルイーザはアルファベット表記にすると(Luisa, Louisa)
ルイス(Louis、Lewis)の女性系かな?気高いとかそういう意味だったはず。
つまり、グリム兄弟に関わるLuisa及びLuisを調べればよい
ルイーザ探し
って調べたんですが、まーーーー見つからない!まーーーーー見つからない!!!
ルイーザは悪夢の中の存在説ってのを伺って、あーーーーありえる!!って思ったんですが、それを証明するためにもとりあえず限界までルイーザの…存在を…信じようと…思います…
なので、外堀から埋めましょう。
今回はグリステのグリム兄弟ではなく史実のグリム兄弟を深堀りしてる。
ので、史実のグリム兄弟について、考察しましょう
今何年?
と、勢い勇んではじめたところあれなんてすが、グリステって、どのタイミングの話だ??
舞台マジックで年齢とかがあやふやになってる分たちが悪いなーーーーーって思ったので、グリステの時代設定について考えます!!
時代が絞れそうな表現は以下
・手紙事件の後
・推敲された物語が世に出ている
・ヴィルヘルムが結婚してる(多分)
また、
・ヴィルヘルムの論文が学会で否定される(これは正直微妙)
で、上から
1805年(大学時代。ヤーコプ、パリに引っ越し)(兄20歳弟19歳)
1812年(『子どもと家庭の童話』初版(1巻))(兄27歳弟26歳)
1825年(ヴィルヘルム結婚)(兄40歳弟39歳)
且つ、ヤーコプは『出版ごとに童話を変えてる』みたいなことを言ってたってところから、グリステのタイミングでもう既に何回か刷り直しが行われてるはずなので…
1815年(同書2巻発売)(兄30歳弟29歳)
1819年(同書2版発売)(兄34歳弟33歳)
1837年(同書3版発売)(兄52歳弟51歳)
1840年(同書4版発売)(兄55歳弟54歳)
1843年(同書5版発売)(兄58歳弟57歳)
1856年(同書6版発売)(兄71歳弟70歳)
1857年(同書7版発売)(兄72歳弟71歳)
の、どこかのタイミング。
うーーーん、
…1825(ヴィルヘルム結婚)〜1837(3版発売)の間?
…待って、1815ってどこかで見たことある気がする。どこか…
……パンフ?パンフ…
パンフ!!!!
パンフに1815とも読める文字が!!!ちょっと前のノートで“よくわかんないけど、1815に見えるな…”って書いた気がする!(ヴィルヘルム個人ページ手元の紙参照)
もしあれが1815で、且つそれその時の最新版だとしたら、1825(結婚)〜1837(3版発売)の間説が濃厚になるなぁ…
ちなみに、1815〜1837の間なんにもしてなかった訳ではなく、ちまちま改稿されてて(挿絵がついたり)
1822年に注釈編
1825年にポケット版(小さいやつ)
が出版されてるらしい。
ってことはやっぱり、1825(結婚・ポケット版発売)〜1837年のどこか説が濃厚なのかな…
(備考なんですが、1845年にヤーコプは『精密ではない学問の価値について』っていう講演会を行ってるんですね。恐らくあのセリフの元ネタはここかも。好き)
で、ヴィルヘルムの論文が学会で否定されたことについて。
七教授事件?って思ったんですが、七教授事件は7月革命に関係した話で、伝承文学とか創作文学とかは一切関係ない。しかも七教授事件はヴィルヘルムだけじゃなくてヤーコプも被害者側。
聞いた限りヴィルヘルムは日常的に学会に否定されてた感じだったので、これは証拠不十分だし、ざっくり絞ることができたので、一回置いときます!!
さーて、作中の年代がなんとなく絞れてきたところで、ルイーゼ探しに戻りましょう
1825〜1837
この間兄弟がどこに居たかというと、恐らく大学があるゲッティンゲンの街。この街には1829〜1837まで住んでいたみたいです。
あの有名な、世界一キスをされているガチョウと女の子の像があるところですね
なので、この時代の兄弟の文献を漁ってルイーゼを探せばいいはず…
…うん?
……はい。あの、ここで気づいたんですが、
ルイーゼがヤーコプと付き合ってたのは、1825〜1837ではない。
うわーーーーー!!!!気づいちゃった!!!!!あーあーー!!!!
もっと前!もっと前!!!バンベルクに取材に行く前!
(取材で見つけた童話次第では、初版が出る前…?)
とりあえず、ヤーコプがバンベルクに行く前に彼女と別れ→悪夢を見始めたんだから、二人が別れたのはこの物語の開始前。なので、少なくとも1825より前
ヤーコプと彼女が別れたのはいつかについて考察しないと、ルイーゼの正体が掴めない!
わーー!わかんなくなってきた!!ドイツの地図がほしい!!
ドン!!!!!!!!白地図
と、いうわけで頭を冷やすために違うことをします。
今置き去りにしてること
(・ルイーゼって誰よ
・ルイーゼとヤーコプが付き合ってたのはいつ?)
を解明するために、グリム兄弟が辿った道筋を整理しましょう
よくわかるグリム兄弟の一生
二人はまずハーナウで生まれます(1785.1786)
父の仕事の都合でシュタイナウに引っ越し(1791)(兄6歳弟5歳)
父の死後、叔母を頼りにカッセルに引っ越します(1798)兄13歳弟12歳
学年は違うけど同じマールブルク大学に入学して(1802.1803)二人共入学時は18歳。なお、1805年〜ヤーコプがパリに旅立ち、その後あの手紙事件が起こります。多分
ヤーコプの卒業に合わせて二人でカッセルに戻り(1805)この後ヴィルヘルムもちゃんと卒業
1809年〜1810年、ヴィルヘルムのみハッレで療養したりベルリンに行ったり(ヤーコプは就職してずっとカッセル)
ここからしばらくふたりともカッセルで過ごして、職場が燃えたりフランスに奪われた書物を取りにパリまで行ったりウイーンに行ったり(主にヤーコプが)
で、1829年、二人揃って大学教授になり、先述したゲッティンゲンに
7月革命が起きて七教授事件が起きた後、ヤーコプはカッセルに、ヴィルヘルムは妻と子どもと共にゲッティンゲンに残り、暮にカッセルで合流
そのまま1841年にヤーコプ、ヴィルヘルム一家はベルリンに
で、そのまま色んな所をうろうろして(ここ図がちょっと間違ってます!一回ふたりともカッセルに戻る)
そして、
1859年、ヴィルヘルムはベルリンで死去
1863年、ヤーコプもベルリンで死去
うわ…つら…。お兄様四年間どうやって過ごしたんだろ…。
さて、まとめはしましたが、お兄様がいつハンブルクに行ったのかについての詳細な情報は見つかりませんでした!
ので、想像で補填します。
ハンブルクで集めた童話が見つかれば手っ取り早いんだけどね…そう上手くはいかないか…。
バンベルク魔女裁判とハンブルグの悪魔信仰
ちょっと話は逸れますが、バンベルクとハンブルグ。似てますよね。私は今の今までグッチャグチャになってました。もしかしたら今まで間違えて書いてるかも。自分のためにも整理します。
まず、バンベルク。これはキカクのタネ配信で使われた脚本内に登場した地名
ハンブルグは本編で登場した地名です。
キカクのタネ配信で触れられてたバンベルクの悪魔とバンベルク魔女裁判について、ちょっと深堀りしてみます。
バンベルク魔女裁判って?
バンベルク魔女裁判は1600年代に起きた、言ってしまえば集団ヒストリーが巻き起こした大量虐殺事件です。
例えば、ペストが大流行した時に
なんでこんな病気が流行る!
↓
魔女の仕業じゃ!
↓
魔女殺したれ!
とか
なんかめっちゃ怖い!
↓
魔女の仕業じゃ!
↓
魔女殺したれ!
みたいな方向に市民感情が高まって、その勢いで1000人単位で殺されるーみたいなのが多発しまして
特にバンベルクの魔女裁判はドイツの四大魔女裁判とか言われてるらしいです。怖いねー
本編では変更になってましたが、配信ではこれに怒った悪魔がヴィルヘルムに呪いをかけてたはず。
『バンベルクの悪魔がそうさせてるんだ!』
っていうセリフがありましたね!
ハンブルグの悪魔信仰の取材って?
しかし、本編では悪魔が色々と変更になったため、バンベルクの悪魔とバンベルク魔女裁判についてのセリフはカットになりました。
そのかわり(?)本編ではヤーコプが
『ハンブルクの悪魔信仰の取材』って言ってルイーザを怒らせます。
(こう、なんだろ、超常現象の方の悪魔の出どころについて言及してたのはここくらいじゃないかなぁ…。他はメンタル的なことだし…。)
ハンブルクの悪魔信仰についてですが、イマイチピンとくる文献がありませんでした!
強いて言えばワイン造りを見守ってたり、ハンブルク一番の教会ではミヒャエルが悪魔を踏んでたり…
(ちなみに、この聖ミヒャエリス教会は密集している教会の中で一番新しい教会らしいんですが、1786年生まれらしいです。ヴィルヘルムと同い年!)
お兄ちゃん何しに行ったの?悪魔の取材?童話の取材?悪魔信仰の取材?
ヤーコプはハンブルクの何を取材に行った…?
調べたところ、ハンブルグはドイツの北に位置する港町です。
で、グリム童話の中で港町が舞台になっている作品なんですが…
わからん!!!多すぎる!!!
しかもグリム童話って当たり前ですが具体的な地名が出てこない。
えーーーっ!!!わからん!!!
これ、時代とか下手に絞らずにシンプルにルイーザを探した方がいい気がしてきた。
うーーーん…探し方…探し方…
これまでネットで調べてたから良い情報が手に入らなかったのかな…、やっぱり文献に頼るべき…?
キカクのタネのどこかの放送で、吉谷さんがグリム兄弟の参考書をずらっと並べてらっしゃったと思うんで、その本を手当たり次第に探してルイーザとハンブルグ探すか…
今後の目標
ルイーザの正体が悪夢にせよモデルがいるにせよはっきりわかると、この物語の解像度がグッと上がるはずなので、とにかく円盤届くまでにルイーゼの正体を突き止める。
且つ、魔女裁判と黒死病についてもなんとなくまとめたいなぁ…。
出来ればグリム兄弟と悪魔/魔女の関係性もまとめたいけど絶対に手が回らないので、
最優先はルイーゼの正体探し。ルイーザ!!あなたは誰ですか!!!
まとめ
終わらんかったー!!!!終わらせる気はなかったんですが、アーカイブ終わるまでに何かしらまとめようと思ったのに、全然まとまりませんでした!悲しい!一段落すらついてない!
兄弟の愛情と没年を目の当たりにして切なくなるだけだった…。
吉谷さーん!!!詳しい参考文献教えてー!!!!!!!!!