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バセドウ病治療中の妊娠・出産とその後

バセドウ病だけどこどもが欲しい。
バセドウ病治療中だけど妊娠しても大丈夫?
子供に遺伝しない?

バセドウ病と診断され、このような不安を抱えた女性は少なくないのではないでしょうか。
かつての私もそうだったので・・・

今回はそんな方に向けて「こんなパターンもあるのね」と少しでも前向きになっていただけたらと思い、バセドウ病中の妊活から出産、子供への遺伝など私の事例をご紹介します。

バセドウ病が発覚した当時

バセドウ病と診断されたのは長男が1歳8ヶ月頃。
ふんわりと2人目を考えていましたが、婦人科の先生には数値が落ち着くまで一年くらいは妊活はやめておいた方が良いと言われました。
ネットにもバセドウ病中は流産の可能性が高いからひとまず治療に専念するようなことも書かれていました。

当時私は33歳。
1年後寛解(完治はしていないけど薬を飲まなくてもよくなる状態)していたとしても果たして妊娠できるのだろうか
そんな年齢に対する不安もありました。

ところが甲状腺内科の先生には「チウラジール(治療薬)飲んでるから大丈夫でしょ」とあっさり言われました

どうやら科の先生によって見解が違うらしい。
婦人科の先生にしてみれば流産のリスクが少しでも高くなる人に勧めはしないのでしょう。

あと甲状腺内科の先生も私の数値を知った上での発言なのでバセドウ病患者みなさんに共通して言えることではないとあとで納得しました。

でもバセドウ病でもちゃんと薬を服用していれば妊娠は可能と知って安心したので気負いせず治療していこうと思いました。

発症から約1年後化学流産する

数値が以前より下がってきたこの頃。
もう一人いたらな・・・
でもひとりっ子でもいいかという気持ちが行きかいしていた矢先の陽性判定
だったので正直驚きました。

しかし心拍を確認できぬまま流れしまいました。
推定5~6週でした。

これがバセドウ病のせいなのか、染色体異常からなのか分かりませんし考えたところで結論はでません。

とても辛かったですが、この経験が私の2人目の願望を確固たるものにさせました

それから本気で妊活をはじめる

なんとなく服用していた薬もちゃんと毎朝食後に飲むようにし、長男の時にもお世話になった排卵検査薬を使って自分の排卵日を知るようにしました。

婦人科の先生には流産後2~3回月経を見送ってから妊活してねと言われていたのでその間でコンディションを整えようと意欲的に取り組みました。

ちなみに排卵検査薬はかなりおすすめします
基礎体温も初めのうちは測っていたのですが、私の場合ガタガタで排卵日を予測するのが難しかったですし、排卵検査薬の方がより的確に排卵日を予測できるので多少費用はかかるものの使わない手はないと断言できるほど私にとってはマストアイテムでした

以下私の妊活パターンです。
・流産後1回目の生理後 毎日排卵検査薬を使ってちゃんと排卵しているかを確認
・2回目以降 1回目の結果から排卵日を予測してその1週間前から排卵検査薬を使い生理が始まってから何日後に排卵するかを把握

流産した4ヶ月後に再び妊娠

2回月経を見送ったあとに授かることができました。
当時34歳。
年齢のこともあったのでこのタイミングで妊娠できてよかったと思います。

長男の時は34週の早産だったので今回もそうなることを見越して初診でNICUのある病院へ紹介状を出してもらうようお願いし、心拍確認後の診察からそちらへ通うことになりました。

妊婦健診中も元々診てもらっている甲状腺内科へは通院を続け、数値の結果を産婦人科医に報告する形をとっていました。

甲状腺内科で血液検査をする以外は一般の妊婦さんが受ける健診内容となんら変わりありませんでした

37週で出産。乳児への影響は・・・

切迫気味ではあったものの、なんとか正産期まで粘って37週で次男を出産しました。

正産期ではありましたが、吸引分娩だったり2200gと小さめだったりなどの理由から次男はGCUで診てもらうことになりました。

そして一番気になる次男へのバセドウ病遺伝の有無。

結論から言うと大丈夫でした

ですが、その大丈夫と言ってもらえるまで退院後も2週間に1回血液検査をして数値を見なければなりませんでした

何の数値を見ているかというと、TSH(甲状腺刺激ホルモン)とTRAB(TSHレセプター抗体)でした。
バセドウ病の根源ともいえる甲状腺を攻撃する抗体が胎盤を通して胎児へ移ってしまうのですが、その数値は次第に減少していくので基準値になるまで血液検査をしました。

次男は2回目の通院で数値が基準値の範囲内になったのでそこで卒業しましたが、まだ生後間もない小さくて細い血管から採血するのは難しく、診察室からドア越しでももれてくる大きな泣き声をただ聞くことしかできない時間はとても辛かったです。

戻ってくると泣き疲れた表情と小さな手の甲を覆うガーゼと絆創膏を目にして私のせいでこんな目にあわせてしまったとグラグラの産後メンタルの中で自分を責めずにいられませんでした。

そして生後5ヶ月の今、次男はとーっても元気で1カ月で2kg増という驚異のスピード増量でほんまに小さく産まれたのかってくらいずっしりしてます。

どの状況でも妊活は大変

4人に1人がが不妊症と言われてる現代、たとえ健康であっても妊活は一筋縄ではいかないこともあります。

私も30歳を超えてからのバセドウ病だったのでその時は憑りつかれたようにネットで検索しまくりました。
その中でバセドウ病治療中で3回流産した方や不妊治療をした方がいることも知りました。

そんな数ある体験談の中で私の事例はほんの一つに過ぎませんが、
30代でバセドウ病になってもちゃんと薬を服用していれば妊娠もできたし母子ともに健康に出産できた
という人間がいることも知っていただければ、私と同じ状況で妊活を考えている方の心に少しでも光を差し込めることができたならば幸いです。

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