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不妊治療をはじめようと思ったら、こんな準備が必要です

妊活サポート医師がそっと教える「妊娠のコツ」。
第2回は不妊治療をはじめる前に必要な準備についてです。

不妊治療にエントリーするなら、2〜3カ月間の基礎体温表をつけて、それを医療機関に持参することが必要不可欠です。それだけでも医師側に多くの情報を提供できるからです。

では、次に何をするべきでしょうか?

インターネットに釘付けになって、情報収集をすることでしょうか?
それとも家の近所、職場の近所の婦人科をとりあえずノックしてみることでしょうか?

私は、どちらもおすすめしません。

インターネットの知識を詰め込み過ぎることは、「インターネット不妊」ともいえる状況につながります。
また、「とりあえず近くの婦人科」という考え方で、不妊治療の袋小路に陥っているカップルを、私はたくさん見てきました。

インターネットは、医療機関を決めようと思った場合、そのリストアップのツールとして役立ちます。インターネットは目的を決めてスポットで用いるべきです。そうしていくつかの医療機関を絞り込んだら、その時点でいったんパソコン、スマホから離れましょう。

次におこなうべきことは、あなたが候補としてあげた医療機関で、子宮卵管造影検査精液検査の2つをおこなってもらえるかどうか確認をとることです。これらは電話などで問い合わせれば、確認できるはずです。

実際にドアをノックしてからは、医師やスタッフとの相性ということになります。持参した基礎体温表に対して、適切なアドバイスをしてもらえるということも、医療機関をチェックするポイントです。基礎体温表に見向きもしない医師も増えてきました。

基礎体温表やホルモンチェックで問題がない場合、ご主人の精液検査を積極的に早めにおこなうことも大切です。

女性の検査が多岐にわたるのと対照的に、男性の検査は精液検査のみなのですから。それで問題なければ、男性側は太鼓判ということになります。

婦人科という名称のせいでしょうか?男性因子をまったく検査しないところも多いのです。不妊の原因は、おおまかにいって女性側の原因が4割強、男性側が4割弱、両方、もしくは原因が特定できない場合が2割です。そう考えると、男性の精液検査が、どれだけ大切かわかってもらえると思います。

そして、あなたは自ら子宮卵管造影検査を申し出てみましょう。この検査は非常に重要です。通水、通気検査で代用するところもありますが、これらの検査で異常がなかった場合、「左右のどちらかの卵管が通っている」ということしかいえず、また子宮卵管造影検査のような妊娠率アップの治療的な効果が期待できません。

同じ検査をおこなうにしても、検査のやりかたというものがあります。ある医療機関では、特定の曜日に患者さんを集めて、芋洗いよろしく次々と子宮卵管造影検査をおこなうと聞き、びっくりしました。その方は写真を1枚見せられ、「問題ありません」といわれたそうですが、その写真が本当に自分の写真なのか、不安でしかたなかったそうです。雑誌などでとりあげられる医療機関の場合、患者の数が多いがゆえに、このような流れ作業的になっているところも少なくないため、注意が必要です。

私からのアドバイスですが、精液検査、卵管造影検査をおこなうのであれば、不妊治療に特化した専門のクリニックをわざわざ受診する必要はないと思うのです。婦人科のある総合病院であれば、ほとんどで卵管造影検査の設備はあります。女性が卵管造影検査をおこなって、男性は泌尿器科で精液検査を受けるというのもひとつの方法です。

ホルモンチェック、精液検査そして、子宮卵管造影検査の3つの検査で異常が見られなければ、そのあといろいろな検査をおこなっても、異常所見がみられない機能性不妊(原因不明不妊)という診断になることが多いのです。

ですから、その時点でいったん不妊治療からステップダウンをしてみて、自分たちなりのタイミング法で取り組んでみるのも、ひとつの選択肢だと思います。

【妊娠のコツ #2】

不妊治療はリテラシーをアップしてから、ドアをノックする。


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