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日記 2023.10.28(土)

7時ごろ目が覚めた。特に早起きする理由もなく、続けてみているドラマを観たりしながら少しずつ目を覚ました。起き上がったのは10時過ぎ。

よく晴れていてふと、なぜか山へ行こうかなと思い始めた。どうしようかと思いながらいつも通り朝の野菜ジュースの支度をしていると、お昼ご飯はどうしようとか、軽装で行けるところへ行ってみようとか、服装はどうしようかと頭の中が山に行くということで動き出していた。なんだかカラダが行けと言っているような気持ちになって覚悟を決めて準備することにした。
冷蔵庫をみると昨日の晩ご飯のごぼうとにんじんと鶏むね肉の甘辛炒めがあった。やったぞ、おかずは確保した。非常食としてバナナを一本、みかんは小ぶりなのでふたつ持っていく。おにぎりをどこかで買っていこう。ドライイチヂクとナッツ、自家製グラノーラをおやつとして瓶に詰めた。ルイボスティーをタンブラーに入れてコーヒーは飲んで行くことにした。
山に行くと塩気の効いたものが食べたくなる。汗をかくからだと思うけれど、いつも通りの味付けだと物足りないのだ。それなのにおやつは塩分の入っていないナッツとグラノーラ、ドライイチヂクを持った。近ごろは以前のように日常的に塩分多めのものを食べなくなってきているのでもしかするとそんなに塩気がなくても満足するのではないかというのを確認したかったからだ。思いつきで動くとき、なぜか冷静になる。急ぎながらも冷静にひとつひとつ確認しながら準備していく孤独な時間が好きだ。ひとりの頭の中は忙しい。


ばたばたと準備して起き上がってから2時間で出発した。駅まで急ぐと暑いくらいの気温。上着はリュックに入れた。乗り換えの時間が短く、おにぎりを買うポイントがなかなか定まらない。駅の側に商店があるようなのでそちらで買うことにして音楽を聴きながらのんびり向かった。山といっても今日は渓谷沿いをゆくハイキングコースを歩くだけなのだが。

ハイキングコースのすたーとちてんの駅に到着し、駅を出てすぐの売店でシャケおにぎりをひとつ買った。100円だった。到着時すでに13時を過ぎていたのでハイキングコースに入ってすぐの砂利場の石に腰掛けてお昼ご飯を食べた。日差しがたっぷりでまぶしかったけれど、川の流れと鳥の声を聞きながら外で食べるご飯は美味しい。食後にグラノーラとナッツを食べたが、自分で作ったグラノーラの香ばしさがふわっと感じられて、塩気はなくともすごく美味しく食べられた。

何の実か分からないけれど美味しそう。

食べ終わるとすぐに歩き出した。紅葉も少し始まって色づく木々、むかごのようなものや実がなっているものも沢山みつけたりして楽しい。

コースの途中に酒蔵がありカフェやお酒を楽しめるガーデンがあった。まったく知らずに行き着いたのでとても嬉しくなってトイレ休憩がてら少しうろうろしてみた。お豆腐も作っているらしく、濃厚豆乳ラテというのを買ってみたらものすごく美味しくてびっくりした。雑味がなくてしっかりと豆乳を楽しむことができるラテ。たっぷりの量だったので歩きながらしばらく楽しめて最高だった。

濃厚豆乳ラテ500円。たっぷりがうれしい。

到着駅近くに美術館があり、そちらもずっと気になっていた場所だったので閉館時間1時間前だったが思い切って行ってみた。館内にお客さんはわたしだけ。日本画の清潔感にほっとする。ゴールドなのか黄色なのかが効いている絵が気に入った。きれいに整えられた石庭の後ろに流れる渓谷の水の音。庭も贅沢に独り占めして眺めた。

稲穂の黄色がきれいだった。


後ろに流れる渓谷の音との共演がすてきだった。

庭を眺めているあたりから雲行きが怪しくなってきた。ごろごろと音がする。美術館を出たあたりで本格的に雨が降り出した。ちょうど木の下を通っていたので雨の音がぼたぼた聞こえても濡れずに傘と上着を出せた。駅までは5分。その間にものすごいどしゃ降りにかわり、雨にまじってなんとあられまで降ってきた。昨日、あられが降ったとまいちゃんとお父さんが言っていたけれど、今日はこちらにも。
最終目的地のアウトドアの中古屋さんに駆け込み、雨が止むのを待ちながらゆっくりと店内をみた。50円の巾着、500円のポーチ付きの速乾ハンカチ、近くで醸造されているクラフトビールを買った。

ティッシュケースは美術館でご自由にお持ちくださいとあったものをいただいた。

思いつきで出かけたけれど今日は盛りだくさんな1日になった。いつも行動範囲が狭いのでぐんぐんといろんな新しい場所へ行く自分の行動力にも驚く。装備も間違っていなかったし、目的は果たせたし、さらに思いがけない出会いもあった。ひとりでのハイキングは初めてだったけれどとにかく自分のペースで進めて、自由に楽しめることが分かった。動けば何かが起きる、そう感じた。今度はおにぎりとゆで卵くらいは作っていこう。

心配で荷物が多くなってしまうから、やっぱり日帰りハイキングが好きだなと思いながら帰りの電車でうとうとしてしまった。心地よい、たっぷりとした疲労感。足の重さも、早く靴を脱ぎたい気持ちも、全部まるまる愛おしい。疲れがうれしいという気持ちになれる山登りやハイキングは面白い。

今日はしっかりと疲れたので休暇ということにする。日課は休みにしたが、帰ってきてから袋麺のカレーうどんに、白菜を千切りにしたサラダを添えた。炒り玄米を作ろうと思って昨日から水につけておいたので、水をきって炒った。少しずつ色が茶色く変わってパチパチと音をたてる玄米。香ばしくぽりぽりと食べられるおやつができた。
今度はこれも山に持って出かけてみよう。

頭もカラダもよく使ってよく動いた。ぐっすり眠れそうだ。おやすみなさい。

たぶん山紫陽花



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