カビキラーにハマった

ここ一ヶ月、カビキラーにハマっている。

実家を出てからちょくちょくお掃除グッズを揃えてはいたけど、いつも裸眼で入るからよく見えない視界で誤魔化されていた風呂場にピンクカビなるものを発見したとき、慌ててその足でカビキラーとバスマジックリンを買いに行ったのを覚えている。カビキラーはにおいが気になるので、取り敢えずバスマジックリンを吹きかけスポンジで擦ってみたところかんたんに落ち、以降カビキラーが活躍することはなかった。(防カビくんを焚いて満足していたのであります)

しかしある日、なんとはなしにカビキラーを吹きかけてみたところ、なんと、こすらずとも真っ白に、カビが消えたのであります。

実家での私は本当に怠けていて、掃除を手伝うことなんて滅多になかったし、子ども時代、風呂掃除で一番楽しかったことってやはり濡れることで、その後の昼寝であって、カビキラーでは決してなかった。なんなら、「あんまり嗅がないほうがいいよ〜」と浴室の外に出されることが多かった。カビキラーのことぜんぜん分かってなかった。


つよい洗剤独特の、「止」から「出」に持ち手をひねるときの緊張感ときたら。あの白い泡、一体なにが入ってるのか。(なんとなく知らないままでいたい。)5分から10分どきどきしながら時間をおいて、また戻ってくると明らかに綺麗になっているのがわかる。まさしくカビをキルしており、こんなに名前に矛盾がない商品だったのかと感動、今となってはあの快感を味わいたくて「早くカビ生えないかなあ」と楽しみにする始末だ。

カビを消すために吹きかけると、カビが消える。こんな気持ちいいことがあるんだろうか。。もはや、趣味である。


でも、私は知っている。カビキラーには敵わないカビだって存在していて、それはもうカビキラーの手に負えないこと。一生風呂掃除なんてしたくなくなること。

そんなカビに出会ってしまったら、カビキラーに対する私の信仰はくずれてしまう。私はカビキラーへの信仰を守るため、これからもせっせと、カビキラーにとってはやりがいがあんまり無いであろう黒カビ予備軍たちをちょこちょこ倒し、満足し、それでもなお新たなカビの誕生を待ち続けるんだと思う。慎ましい、カビキラーのファンの誕生。


…という話の1/3くらい、「カビキラーにハマった」「カビキラーはすごい」という話を、この間職場の先輩に話した。「休日なにしてるの?」「掃除です」から派生したやりとりだった。先輩に笑いながら「やばい子じゃん」と言われてしまった。

たしかに、こんなどうでもいい話を職場でする私がおかしくて、異質なのかもしれないし、ツイートしてホクホクな気持ちで眠ればよかったんだけど、ちょっと悲しかった。いまいちカビキラーの凄さが伝わってないっぽかったのも悔やまれた。でも、最近カビの生成が間に合わず洗面台にもカビキラーをやり始めていることは空気を察して言わなかった。うん。えらい。

今日はまだカビが生えていないので、風呂掃除は浴槽のみにしておく。明日から仕事、チョーーいやだけど、口紅買ったり、外食したり、髪を切ったり、文字にしてみると意外と楽しいこといっぱいしてた。かと言ってなにも頑張れない。おわり。

セブンでフィナンシェを買います