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秩父鉄道 菖蒲園

 2010年6月の日記です。

 最近、週末の都度、監視人殿はどこかに行きたいと言う。この一月ほどで、鎌倉、長瀞、中禅寺湖などに行ったが、先週の土曜日は、小鹿野町の菖蒲園を見に行きたいとのこと。2,3日前にNHKで紹介され、気に入ったらしい。ハイ、ハイってことで、直ちに、場所、行き方、時刻表を調べ、小さなリックを背負って出発したのが11時前。大宮駅でお茶とおにぎりを買い、高崎線で熊谷に行き、秩父鉄道の一日フリー切符を買って、終点の三峰口に向かう。
 
 秩父鉄道は単線だが電化はされている。(流石首都圏?)車両はJRのお古で、乗ったのは水色だから京浜東北線、すれ違いのために駅で待ち合わせた車両は鶯色だから、山手線だ。
 
 電車は秩父の山間を、荒川の河川沿いに登っていく。いつもの通り、文庫を読みながら、時折目を上げて外を見ると、白い雲を背景にして、緑が濃くなっていく。稲が膝丈ほどに育ち、田圃の水面を緑に染めている。深緑の桜の葉がこんもりと茂り、ススキの白い穂が目立つ。
 
 途中駅は、30ほどを数えるが、お花畑駅、と可愛い名前もある。2時間ほどかけて漸く三峰口駅に到着。バスの時刻表を見ると次は1時間後だから、諦めてタクシーに乗る。往復2車線の山道を20分程登り、小鹿野町の菖蒲園に到着する。菖蒲園の入口には日よけ屋根のかかったベンチがあり、年配者が数人、大きな声で話しながら、座っている。いずれもマイカーで来たようで、ここも車社会と改めて認識。
 
 その奥、斜面の下に向かって、一面菖蒲の田圃になっている。紫、赤、白など、各種の菖蒲が咲いており、お花の段々畑だ。周りにはヤマボウシが点在し、木が丸ごと鮮やかな白い花で覆われている。カメラを持って歩く人が多く、邪魔にならないように、気を使う。

園内の道路を歩く
周りはヤマボウシ
アヤメの畑


 
 菖蒲園の規模はさほどではなく、斜面沿いに幅30メートル長さ200メートルほどだから、10分余りでゆっくり一回り出来る。最後に入口のベンチに暫したたずみ、帰途に着く。
 
 帰りものんびりとした秩父線を楽しみ、大宮に着いたら既に5時半、小旅行の終わりはいつもの寿司屋だ。

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