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ありがとうドンブラザーズ


 暴太郎戦隊ドンブラザーズ全50話、ファイナルライブツアー完走お疲れ様でした。
 ここまで見届けた記念として自分の気持ちを残しておこうと思います。高尚な文章じゃないです。本当にただの自分語りです。

 私のこの作品との出会いは2021年、松坂桃李という俳優が好きで彼の主演作「侍戦隊シンケンジャー」を見始めたことが本当のきっかけです。
 そのとき「戦隊っておもしろいな 次の放送作品はリアルタイムで見てみよう」と思った数週間後に発表された46作目の作品が「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」でした。
 発表直後からとにかく話題に事欠かず、特撮の知見がほとんど無い私から見ても異色の作品であるということは明白だったので、当初はそんな言われるドンブラザーズどんなもんじゃいという心持ちで観始めたというのが正直なところでした。
 観始めると内容のおもしろさは言うまでもなくサイドコンテンツ各種の楽しさやキャスト陣の魅力にあれよあれよというまに飲み込まれ、気づけば現地会場でFLT卒業公演を見届けるなんてところまでたどり着いていたわけですが、そんなの1年半前にはまったく想像もしていなかったな〜と月並みなことを考えながら5月28日を迎えていました。

 ドンブラを観始めた2022年の3月、私は新卒から勤めた職場を末日で辞めることが決まっており、4月からの一応の勤め先は決まっているものの本当にそれがやりたいことなのかはイマイチ分からず、というか自分が本当にやりたいことが何なのかもよく分からず過ごしているようなそんな時期でした。
 そもそも前職を辞めたのもその時点で明確に行く先を定めていたわけでもなく、とにかく「ここではないどこか」を求めていただけなのかもしれず、なにか今とは違うことをしたいって気持ちだけはあるけどその気持ちが煮えきらず、何となく宙ぶらりんのまま生きてるみたいな感覚がずっとあったような気がします。

 で、そんなときにドンブラに爆ハマりして。
 正直特撮にハマるのはすげえ金がかかる。グッズ出る、現場ある、しかもそれも大体東京、でも欲しいし行きたい、なら働くしかない。宙ぶらりんとか言ってる場合ちがうわ!
 お金がかかるというのはあくまで私のスタイルでの話ではありますが、そんな感じで否が応でも労働へのモチベーションを引き上げられたというのが、感謝していることの一つ目。
 そしてもう一つが、作品の熱量に自分を引っ張りあげて貰えたということです。

 自分が何がしたいのかわからない、宙ぶらりんだったところからもう一歩先を考えてみようと思わせてくれるきっかけが、ドンブラを追ってきたこの1年半にはたくさん詰まっていました。
 キャストの皆さんの、私の場合は特に樋口幸平さんの作品に向き合う姿勢とかそこにかける想いを色んな場面を通して知るにつれ、自分もこれまでの経験を顧みたいと思えるようになりました。仕事基本しんどかったけどあれは楽しかったなとか、じゃあこういう分野でならもうちょっと頑張れるんじゃないかなとか、そういうことをじっくり考えられるようになった1年でした。

 自分の話を彼の経験と較べるのも大変おこがましいのは承知ですが、私も21歳の頃に仕事があまりにも辛くなってこの仕事本気で向いてないもう辞めるってそれしか考えられなくて突然職場に行けなくなった時期がありました。
 身の回りのことがなにも手につかず、家族や友人の誰とも連絡をとらずにひとりで家に引きこもって、ひたすら現実から逃げてぼーっと過ごすことしか出来ませんでした。
 結果として色んな人に支えてもらってまた頑張ってみようと思えたのですが、自分の生活がぐちゃぐちゃになるぐらいつらかったあの時期があったからこそ今があると本当に思えています。
 そういう過去があったからこそ今新しいことを始めてみようと思える自分になれたんだなって思います。
 なんか、そういうことあらためて振り返って、自分の気持ちにしっかり向き合うということを暴太郎戦隊ドンブラザーズという作品がさせてくれたなあと、卒業公演の樋口幸平さんの言葉を聞いて考えたりしていました。

 新しいことを始めること、環境を変えること、なにかに挑戦することって本当にものすごいエネルギーがいるし、最初の一歩を踏み出すだけでも相当しんどいのにしばらくはずっとその熱量を維持し続けなきゃいけなくて、気を抜いたらすぐ疲れてしまう。せっかくがんばって一歩踏み出したのに、気づいたらもういいや適当でって思ってしまったりする。
 そのたびにドンブラキャストのみんなのひたむきに真剣に、それでいて楽しそうに作品に取り組む姿を見て、本当に綺麗事じゃなくて「自分も頑張ろう」と思えていました。
 何かに真剣に取り組んでる人は本当に格好良い。
 この1年半、私はずっとドンブラキャストのみんなに憧れてました。
 あなたたちの人生そのものを見せてくれてありがとう。みんな最高に格好良くて尊敬する人たちです。本当に本当に本当にありがとうございました!!!

 転職活動頑張るぞーー!!!!! 

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