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第3講【うちの子は発展途上】
キャラが立たない!
うまく立ってくれない!
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頼むから
ストーリーを考える上でセリフは欠かせません。
脚本にしろ、小説にしろ、漫画にしろ…誰一人として喋らないという作品はそうそうありません(※)。
※ただし、表現の技法の一つとして、台詞なしで擬音だけで表現したりと文章を使わないものもあります。
私は基本的に、キャラクターが動くままに文章などを書いていますが、そんな私にも大まかな話の流れをプロットとして作成しています。
ですが、プロット云々とかそれを考えて、いざキャラクター達を動かしていたら、最初はいい感じにまとまったけれども…。
あれ…?段々と…。
段々…。
キャラがブレてきている……?
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知らないうちに、キャラクター達が思っていたのと違う方向で発言していたり…性格が安定しなかったりなどなど…。
私はあります。
なぜって?
行き当たりばったりで作ってるからね!
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行き当たりばったりは本当によくないですが、私は小説やらなんやらを考えるときは大体こうです。
もちろんある程度のプロットというか流れは決めていますが、道中の細かいセリフや出来事はその時々で考えることの方が多いです。
まずプロットやキャラクター案を練ります。
そして作り始めます。
私の中ではこの二つで完結します。あとは自分で頑張ってエピローグに持っていくだけなのですが…問題は2.の手順からです。
理想的なシナリオ、キャラクターと舞台と俳優は揃ったのに、脚本家が解釈違いを起こしてしまうのです。
己の脚本家との解釈合わせしましょうか
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にしてもどうやって?って思いますよね。
私が実践している例では2つほど方法が存在します。
順番に説明していきましょう。
1.詳細を練る
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これが一番手っ取り早く、実践しやすい例です。
キャラクターの詳細を練ると言っても、プロット作成の段階で練っているじゃないか、と思いますよね。
名前、身長、体重、性格、容姿、特徴、長所、短所、その他特殊設定…
私もキャラクターを練るだけであればこれで済ませます。
しかしキャラがブレることを防ぐ為にはもう一つポイントが必要になります。
さらに詳細を決めるのです。
“口調”とか“パーツごとの特徴”とか“思想”とか“信念”とか…
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他にも色々挙げられますが、上記のものを詰めていけば、キャラが大きくブレることは防げるかと思います。
例えば口調。
小説などでは口調だけでキャラクターの差別化が可能です。他のキャラクターとごっちゃになってしまうことは、キャラが「ブレる」とは異なりますが、テーマである「立っていない」には関わってきますね。
自分が読者だった場合、双子でもない限りそっくりなキャラクターがいたら困惑しますよね。
他にも体のパーツごとの特徴も存外重要だったりします。もちろんジャンルはかなり限られてきたりしますが、バトルものやファンタジーものでは大活躍してくれること間違いなしでしょう。
それこそいちいち名前を明記しなくても、もしくは明記できない状況でもいわゆる“匂わせ”が出来ますし、何よりキャラクターの重要なアイデンティティとなりえます。
思想、観念なんかはセリフに大きく影響しますね。これはバトルもの、サスペンスなどとさまざまな場面で活躍します。対立する場面や同調する場面、色々役に立つのです。
例えば殺人鬼がいたとしましょう。そしてその殺人鬼には人を殺す正当な(※あくまでも殺人鬼の中でだけ)理由があるとします。そしていわゆる美学が存在しています。「俺は絶対、この年齢でこういう見た目をしている奴を〇すんだ」とね。
ではここから2パターン考えましょう。
パターン1。怨恨が根源にある。この場合、先程の「俺は〜」の発言に何かしら過去への執着が目に見えてくるかと思います。過去に何もないまま意味も分からず、怨恨を理由として殺人を犯すなんてことはありませんから。
この信念だと、「守ってあげたい」なんて情がわいてくるかもしれませんね。
ではパターン2。快楽、その他プラス感情が根源にある。この場合いわゆるシリアルキラーに該当しますね。それこそ精神に異常をきたしているなどと考えられます。前者同様に、過去に何かあったというか要因も考えられますが、それが怨恨でなく快楽だった場合、大きく変わってきます。
恨み晴らしではなく、己の快楽のためだけに殺すのですから。
こちらだとそれこそ「狂ってるところが最高なんだろうが!」といういわゆる性癖を刺しに行くタイプのキャラクターになります。
ほら、全然違うでしょ?
2.書きまくる
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次に二つ目の方法です。こちらはひたすら自分の筆に任せてキャラクター達を動かして、自然と安定するのを待つ手法になります。
この方法だとキャラが初期設定と比べると大きくブレてしまうという弱点もありますが、この手法の方が「慣れてしまえば、筆が迷いにくい」という実感があります。
だけど「お前誰?」現象が起きる
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私の経験談をお話しすると、
無口で助言する時や激怒した時くらいにしか言葉を発さないキャラが、今では興味のあることには異常に詳しくお喋りなキャラになってたりします。
この手法はキャラの設定にこだわりがあり、そうじゃないとストーリーが成り立たない!という人にはあまり向いていませんが、こういう手法もあるよ、ということを片隅に置いておいて欲しいです。
上記のいずれかの方法で、時間をかけて脚本家と舞台と俳優で解釈違いが起こらないようにしましょう。
もちろん多重人格者がキャラブレという訳ではありません。これにはこれで魅力があります。しかし多重人格者を扱う上で重要なのが─。
ギャップ萌えっていいよね!!
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ギャップです。
ギャップがないと、多重人格ですと明かされたところで気付かない読者さんも中にはいらっしゃいます。
キャラが立つ=他キャラとの差別化
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結局はこの法則というか式が成り立ちますね。
面倒くさいかもしれません。
だけど、この作業って創作における要石の役割を果たしていたりするんですよ。
ゆっくり、ゆっくりやれればいいのではないでしょうかね。
創作はイヤイヤやるもんじゃねーよってんだ!
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というわけで第3講はこちらで以上となります。
次回更新をお待ちください!
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