令和のエンタメ社会で勝つ方法、グラビアアイドルをしながら文芸誌でエッセイを連載?
友人に「podcastがやりたい」と言われた。死ぬほど分かる、と思ったが多くの人に聞いてもらうためにはある程度の知名度や地位がなくてはいけない。友人が「ジェーン・スーみたいに、我々が日々思っているが言語化できないことを題材にして、痒い所に手が届くエッセイストで知名度を得たい。それか爆乳インスタグラマー」と発言したのを皮切りに、私たちは売れっ子podcasterの道を探り始めた。
グラビアアイドル(もしくは爆乳インスタグラマー)などを本業としており、たまにXに投稿したポストがバズる人になるのが良い。そしてそれに目をつけた出版社が自社のWebサイトでのエッセイ連載を持ちかけてきたら良いなと思う。そこで細々と連載をして、書いたエッセイをラランドのニシダや春とヒコーキのぐんぴぃに見つけてもらう。ここで、podcastを開始し、コアな女性ファンからの支持を得たい。やがて佐久間宣之に目をつけられてNOBROCK TVに出演。その物言いから次第に知名度が高まり、やがて地上波に出演。NOBROCK TVに出演したことがきっかけでpodcastの知名度も上がる。podcastのある発言が切り抜かれてプチ炎上、しかしそのおかげで視聴者数が伸びて、TBSラジオからレギュラー番組のオファーが。どう考えてもこれが令和の勝ち方だ。
しかしここで問題が発生する。この勝ち方をした場合の路線はどうやってもエロとフェミニズムになってしまう。祖母に誇れる自分になりたいという友人はこの道を進むことを諦めた。私自身も、グラビアアイドルもしくは爆乳インスタグラマーのスタートラインに立つことができず、この道を断念。我々は結局、一般女性として、鴨川のほとりで酒を飲みながら世の中への鬱憤をぶちまけるという路線を選び取ることしかできなかった。