花嫁の母とは
母は昭和25年生まれ。
現在69歳。
結婚式に向けて自分の髪飾りを百貨店に買いに行ったらしく、帰りに我が家に寄って見せに来た。
ボブくらいの髪をビーズの付いたヘアクリップで二箇所留めてアップスタイルにしていた。
「お父さんがね、髪を上げるのも似合うなって言ってくれたのよ」と、新婚の娘の前で嬉しそうに言った。
ヘアメイクの用意をどうしているのかメールを送った時には「どっちが花嫁と思える程綺麗なるから心配しなくて良いよ。もとがいいから♪」と張合いを見せた。
「自慢のお母さんなので楽しみにしています」と返信したところ「おぅ」と威勢のいい返事を受信した。
私が実家にいた頃は、単身赴任で留守がちの父への不平不満が多かった。
子供三人を育てるにあたり苦労が多かったと思うが、父への愚痴は多かった。
それから25年ほど流れ、母は父に褒められたことを純粋に喜び、花嫁に対抗してめかしこんでいる。
時の流れとはこういうことか。
夜に投稿しているので、少し感傷に浸る。
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