町中華の"半"は常に疑ってかかれ

ロンT一枚で外に出るにはまだ早く
この季節を何度経験しても
気候とうまく足並みを揃えられない自分に
若干の不甲斐なさを感じながら
近所の中華屋に入店した

かた焼きそばの半麺と半チャーハンを頼む
明らかに量がバグで
この店には何度も来ているのに
毎度店を出る頃には胃がはち切れそうになる自分に
若干の腹を立てて
仕事をするために喫茶店を目指しながら歩く

向こうから大変ぎこちなく歩く女性がいる

スーツを着ている
ヒールを履いている

数十メートルの間で彼女は何度も自分の踵を確認している

そのスーツも
そのヒールも
彼女にとってはまだぎこちない距離のある存在なんだろうと思う

私が毎年気候と足並みを揃えられないことや
毎回近所の中華屋の量を見くびってしまうこと

彼女の靴擦れが私のそういった恒例行事のようになりませんように

彼女の靴擦れは今年で、いや、4月いっぱいでなくなりますように

そんなことを願いながら
何度も飲み忘れるなよと己に聞かせた花粉症の薬を本日も飲み忘れていることに気づき、
呑気に人の今後も願う前に見つめなければいけないことがいくつもあるわな、と気付かされた4/3

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