バレンタインに贈った花の行方

2月14日 バレンタイン当日、
私は大切な人にお花を贈りました。
そのお花の行方を、ようやく見届けた気がします。

ーーーーーーーーーーー

一つのバンドが、解散をした。
宇里というバンド。
出会いはたしか2022年の肌寒い季節だったと思う。
何かの偶然で「直感覚解放」のmvを見て、それ以来私は宇里の紡ぐ音楽に引き込まれていった。

この音楽をより多くの人に知ってもらいたい、
もっといろんな人に届いてほしいという想いから
夢中で企画をして、出演してもらった。

初めてTOKIO TOKYOに出演をしてもらった、
2023年2月17日
およそ一年後の
2024年2月14日
その時には彼らにお花を贈っていた。

毎日ずっと聴いてたから、たった一年だなんて思わなかった。
毎日ずっと聴いてたから、これからも聴けるもんだと思ってた。
毎日ずっと聴いてたから、SpotifyのMy Top Songs2023上位3曲中2曲が宇里の曲だった。

宇里の活動最後のライブの日 2/14までに、
宇里は解散する旨を公表していなかった。

それにも関わらず、本当に恐れ多くありがたいことに、この日で解散すること、最後のライブになることを事前にご連絡いただいた。
連絡をもらった時は正直絵空事みたいで現実味がなかった。
mcで解散することを言ったりするのだろうかと思っていたらそんなこともなく、
最後一曲となった時、
「これで最後の曲です」
というアーティストお馴染みのこの言葉がまさかダブルミーニングになる日なんて来るのかよ・・・あぁ最後なんだあ・・そっかあ、ア〜〜〜とめちゃくちゃ泣いた
フロアの中央で普通に泣いた

解散する話を受けた時も、ライブ当日も、
理由は聞かなかった。聞けなかった。
だから、泣く事がもしかしたらものすごく最低な行為かもしれないし、どんな言葉を伝えても間違っている気がして、
最後までよそよそしい感じでしか言葉を伝えられなかった。
はじめから、そうなることは予想できたから、お花を買って行った。
お花屋さんに入って、メンバーを1人ずつ思い浮かべて、直感でコレだなというものを一輪ずつ。
花言葉は苦手なので、ただ見た目だけで選んだ。

お花を包んでくれている時、お店の人に「バレンタインですか?」と聞かれた。
しばらく考えて「大切な人と今日でさよならなんです」と伝えた。

さよなら、宇里というアーティストとは今日でさよなら。

私の中では、宇里のはじまりも、終わりも、冬だった。
いつ聴いてもすてきだけど、
宇里の曲は寒い時に一段と輝く。


解散の発表は、最後のライブの1週間後にするという。結局6日後の今日だった。

私は、彼らのそんなところも含めて、多分めちゃくちゃ好きになったんだろうなと思った。
そして、放って置けなかった理由をなんとなく理解した。

ひとつ、心残りがある。
初めて出演してもらった2/17の企画
終わった後、またこの3組でイベントやりましょうね、と話した。約束をした。
すごく嬉しかった。今の仕事をしていて、こんな嬉しい約束はないから、いつかいつか・・大切なタイミングで開催しよう、いつにしよう、、とぐずぐずしていたら
もうそのいつかは無くなってしまった。
大切すぎて守りすぎてしまった。

ーーーーーーーーーーー

2/14のライブオフショットに
贈った花が写っていて、
そんなことが愛おしくてたまらなかったです。
宇里の紡いだ音の続きは、知らないままでよいと納得しました。





《めっちゃ余談》
職業柄、アーティストの活休、脱退、そして解散という言葉は、悔しながらも、珍しいものではなくなっていた。
毎月、SNSでは、そういった発表を目にする。
目にするたび、私は一切の反応を示さない。
ハートも押さないし、拡散もしない。
悲しんだり、思い出を語ったり、もっとライブを見ておけば、なんて後悔も言わない。
それをしない事が最大限の愛の伝え方だと、勝手に思ってる。
それはめちゃくちゃ自分勝手で一つも愛の伝わらない方法だと理解しつつも、区切りを決断したアーティストに対して、何かを語る役割を担う必要は私にはないと思っている。
後悔しないくらいに、日頃からその音楽に触れているからこそ、
アーティストが出す決意には問答無用で大賛成と大感謝でしかない。

けど、どうしても語りたくなる時ってあるんだなと思った。

宇里、めっちゃありがと   ☺︎

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?