この正体が汗か涙かわかる頃には

活動休止がお馴染みの夏も、
今年は、どうやら様子が違くて
昨日今日の2日間、
容赦なく照りつける陽射しの中に居た


16日
ある仕事で、とある県の廃墟にいる

廃墟好きの私からすると、たまらない興奮と感動があった
その仕事の内容は、私が生きていて初めて感じる喜びと愛と感謝が詰まっていた
細胞の隙間から溢れ出る暑さの証が、こんなにもどうでも良く感じるのは、小学生以来かもな、
ラジオ体操に行くたびにたまるシール、学校のプールに行くたびにたまるハンコ、
それを指でなぞりながら満足感を得ていた
夏の暑さが、煩わしいと感じ始めたのはいつからだっただろう

この仕事の内容がいずれどこかで公になる時、
私の顔を覆っていたその滴は、もしかしたら、
汗ではなかったのかも、

気付いちゃうのかも


17日

カネコアヤノの野音のチケットが一枚余っているというツイートを目にする

大学のため上京した年に公開された「とがる」
地元にいる頃からよく耳にしていた下北沢という街にも一丁前に1人で行くようになり、
その時のお供として耳にはカネコアヤノとキイチビール&ザ・ホーリーティッツ、それからLaura day romanceが流れていた

新曲がリリースされるたびに聴いていたが、
今年リリースされた「タオルケットは穏やかな ひとりでに」
このアルバムはまだ未チェックだった

とりあえず適当に再生してみる
「やさしいギター」から
「時に事実は傷をつけ別れを促す
優しさばかりが愛か 分からずにいたい」
と歌っていて、
あぁ、見に行かなきゃな、と思った


見てきた

明るくてたまらなかった

頬に伝うものが汗でないことくらい簡単にわかって
あぁ、そっか、と思った


活動休止ばかりしていた夏に
自主企画を設けたことで
初体験の愛を受け取ってしまった
たのしかったよ


しかしやっぱり、
暑いものは暑いな

2023、夏、ありがとうございました!

もう秋きていいよ!!本当、いつでもきて!!!

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