「俺の前立腺、癌やったわ」 ④
罹患率は男性では胃ガン、大腸ガン、肺ガンに次いで前立腺ガン。割にこの、前立腺ガンというのは多くの男性が罹患する。
年齢的には60歳ごろから高齢になるにつれ、顕著に高くなる。
(ガンは前立腺に限らず、どれも一般的に高齢になればリスクが増えるよな…)
家族に前立腺ガンの罹患者がいれば罹患率も高くなる。(うちは息子が3人いるんだけど…)
早期に発見すれば治癒することが可能…(みんなそう言う)
夫は57歳。
どのサイトを見ても読んでもなんだ捻くれたマイナス思考の考えしか浮かんで来なかった。
前立腺は男性特有の臓器で精液の一部をつくる。詳しいことは、当たり前だけど医者にならなきゃ理解できないほど複雑。
シオノギ製薬のサイトから図一部引用
わたしは時々、趣味で小説を書いたりして小説投稿サイトにアップしたりする。
以前、同性愛を純粋に描いた小説を書いた時、前立腺にハッシュタグをつけて投稿したりした。
それまでは、この臓器の存在すら知らなかった。
小説を書くために少しばかり調べても、実は、何ひとつわかっていない。
わからないことだらけで頭がぐしゃぐしゃになってる時、80歳になるジコチュー母様が呑気な電話をかけてきた。
そういえば、母は定期的に公のガン検診を受ける。
その結果、ガンの疑いがありますって言われた時にゃ、それはもう、見ているこっちが辛くなるほど落ち込んでいたっけ。
結局、ガンではなかったわけだけど、そんな母に夫のガンを告知したらどうなるだろう。
容易に想像ができた。
しかし黙っているわけにもいかない。意を決して
「大事な話しがあるんだけど…」と切りだした。
ところがどっこい、わたしの予想は見事に裏切られた。
全く平穏対応だった。
それどころか
「人生色々あるよ、それが面白いんじゃない?」
えっ?
なんやねん、まるでひとごとやんか…
(ひとごとやけどな)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?