ささやかな日々。14日目

小学生のとき
通学路とはちょっと違う道を通ったり
寄り道したりするのが楽しかったりした。

門まであとちょっとなのに
謎にフェンスを乗り越えてショートカット。

で、ダメだって言われてることをすると
大抵良くないことが起きる。

ある日、
倉庫の裏のほっそいところのフェンスを乗り越えたあと
フェンスに使われている錆びたボルトが太ももに刺さってちょっとだけ怪我をした。

バレたら怒られると思った。
(当時のわたしはとにかく『怒られる』と思うのに怒られるようなことをする)

しかし、錆びたボルトだから消毒だけはちゃんとしたい。

家に帰ってこっそり消毒をしようとした。

が、すぐバレた。

・・・・・

さて、どうしたものか。

実は、
フェンスを乗り越えた時に偶然
ダイヤル式の南京錠の束を見つけたのだ。

１家族１倉庫あって、各々が鍵を用意している。

これって、見つけたことを話したら
フェンスを乗り越えたこともバレるし、
下手したら南京錠ドロボーだと思われるのでは？

なんやかんやでわたしの中の小さな正義感が勝った。

おかあさんにちゃんと話したら
見つけたことを褒めてくれた。

ラッキーだった。

これ以降、
わたしは鍵をかけても簡単に破られるものだと思ってる。

油断なさるな。