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ささやかな日々。16日目

我が家ではテレビゲームは1日1時間までと決まっていた。

おにいちゃんはテレビゲームが大好きだった。
ゲームをする人ならわかるだろう。
1時間で満足できるわけがなかった。

わたしはテレビゲームはやらないが、
とにかく500円玉が大好きな子供だった。
(ブレない)

そんな2人が組むとどうなるか。

おかあさんがお買い物に出かけた隙にゲームをする人と、
「おかあさん帰ってきたら教えたろか。500円な。」と商売する人。

わたしは自転車の音に耳を澄ませ、
窓から外を確認、
おかあさんだったらおにいちゃんに知らせる。

今考えるとこれで500円は高いなって思う。

でも、当時のわたしにとって500円が欲しいのではなく、500円玉が欲しかったのでしょうがなかったのだ。

当分の間コレで潤った。

わたしの500円玉愛を満たしてくれてありがとう、おにいちゃん。

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