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僕がはじめた「smallkitchens」の軌跡② 〜公道に飛び出す編〜

前回に引き続き昨年から事業開発してきた「smallkitchens」のこれまでについて第2弾です。少しずつ今の形に変わってきました。

(↓前回のnoteに「自己紹介」「このnoteを書くにあたって」が書いてあります。)

問題解決のために考えまくる日々

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(↑初期の販売場所@御成門  たくさんお世話になりました、、)

無事始まったはいいものの、事業として成り立たせるためには課題が山積みで終わった4月。5月はその中でもクリティカルな「コスト問題を解決すること」に集中することにしました。

「予算を決めて、売上を予想して、現場で販売し、結果が出る」という実際に自分でお金を動かし、それが自分の生活を維持できるかどうかにつながる経験は、事業を始めた頃の僕にとってワクワクするものでしたが、不安も尽きることはありませんでした。

【4月の販売を通して見えたコスト問題】
①荷物を運ぶため自宅から車で通っていた移動費
②販売場所を借りるためにかかる費用

拠点の確保

5月に入り、移動費のコストを下げるために荷物を置いたり事務仕事をするための拠点が都内にあればいいなと思い、少しずつ探し始めてもいました。

お弁当を作って販売するためには、数多くの資材(お弁当箱、お弁当を保管して運ぶための箱、キッチンに足りない調理道具・調味料など)が必要なので、毎回車を使って運んでいましたし、作り手の方と打ち合わせをしたりするのもカフェなどを利用していたため、いわゆる会議費もかさんでいました。

ひたすらネットで良さそうな場所を探していた中で見つけた、「ラブストーリーキッチン」というシェアオフィス併設の新宿御苑付近の営業許可済みシェアキッチン。調べ上げた候補の中でも設備や金額など条件的に一番よく、加えて連絡した時にオーナーの方がものすごく丁寧に対応してくれたこともあり、ここを拠点にすることを決めました。

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(↑シェアキッチン併設のシェアオフィス内の備品を置く棚)

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(↑とにかく設備が整った清潔なシェアキッチンです)

拠点費用は増えましたが、それまでの移動費よりコストを抑えることができ、大きな問題を1つ解決することができました。あと一つの問題点である「販売場所にかかる費用」をどうにか減らせないかと考えながらも、新たな作り手も知り合いづてに少しずつ増えていき、第2期として、6月から4月と同じ場所で販売を再開しました。

twitterで見つけた希望の光

希望の光

(↑希望の光)

作り手集めや、各所との打ち合わせや準備、現場オペレーションなどやることの種類が多くなってきたのが6月でした。思考停止・行動停止をしては、事業としてすぐに死んでしまうという焦りや、一人で事業を進めている孤独感みたいなものを初めて感じたのはこの頃。ただ、毎晩家で母に作り手環境についての意見をヒアリングしたり、進捗状況を話したり、アドバイスをもらったりすることで、母が共同創業者のような立ち位置に自然となっていたことや、少しずつ増えて行く作り手からの「楽しかった」や「ありがとう」の声、お客さんからの「おいしかった!」の一言があって、なんとかモチベーションを落とすことなく事業開発を進めていけました。

「現場売上up」「作り手満足度up」のための改善が6月はメインになっていて、そんな中でも「販売場所のコストをどうにか下げられないか問題」が常に頭の片隅にありました。そうした中で淡々と日々やるべきことをこなしていた7月9日、twitterで以下のTLが流れてきたのを目に止めました。

「(1枚目) へえ〜D2Cってこういうのもあるんだ」
「(2枚目) デザインやっぱ大事だよなあ」
「(3枚目) ほう」
「(4名目) なるほど広めるためオフラインで販売してr、、、、ん???」
「ナニコレコウドウデウッテルノイイノ!!!」

カーゴバイクとの出会いは確かこんな感じだったと記憶しています。

たどり着いた「カーゴバイク」

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twitterでカーゴバイクを見つけた当初はこの物体がなんていう名前かも知らないので、「三輪車 前が二輪」「三輪車 カゴがでかい」など思いつく単語をひたすらググりました。しかし中々見つけれず、その日は丸1日ググる日になり、ようやく「カーゴバイク」という単語にたどりつきました。そして、海外に「Wheelys Cafe」というカーゴバイクを使ったカフェがあったり、日本にも「POMPON CAKES」というカーゴバイクでケーキを移動販売していたお店があることなどカーゴバイクでの移動販売について少しずつ理解していきました。

そうして次にググり始めたのは「カーゴバイク 販売店」。
これも本当に全然見つからず、途中海外から40万くらいで取り寄せるしかないのかと絶望もした時もありました。ただ、調べ続けていると先ほどの「POMPON CAKES」以外にも日本でカーゴバイクでの移動販売をしている人たちはいるし、その人たちが使っているカーゴバイクの形がなんだか似ていることに気がつき、希望は捨てずひたすらググりました。

そしてまたもようやくたどり着いた、この記事
日本でも埼玉の川越で作っている方がいる、、、
すぐに連絡を取り、一度お会いさせてもらえることになり、7月の中旬に実際に行ってきました。

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(↑川越の工房近くで初めてカーゴバイクに乗らせていただいた時。転びはしないのですが、意外と乗るの難しいです)

カーゴバイクの製作者の方と工房でお話をしている中、ご厚意で一旦試しで貸していただけることになり、後日再度引き取りに伺うことになりました。毎度ですが様々な方からご厚意をいただき感謝しても仕切れません、、、

後日、受け取りに伺い川越から新宿御苑のキッチンまで4時間ほど漕いでカーゴバイクを運びました。炎天下漕ぎ続けるのは大変でしたが楽しかったのを覚えています。毎日がバタバタしていたので気分転換にもなり、無心で漕いでいたらすぐキッチンに到着しました。

(↓川越から新宿御苑付近まで運んでいる時)

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屋号も新たに、公道での販売スタート

看板

(↑販売時置いているコンセプトを書いた小さい看板)

カーゴバイクの件と並行して現場での「obento」としての販売も続けていました。活動をしている中で、商標を取らなきゃなと考えていましたが、調べていくと、「obento」という商標をとるのは難しそうだということが分かりました。そうして新たに屋号となったのが「smallkitchens」です。

1箇所のセントラルキッチンで大量生産する方法では作れない、おなかだけでなくこころも満たされる一つ一つ丁寧に作られたお弁当を作れるのは、小さなキッチン(smallkitchen)であり、そういうキッチンをたくさん広げたいという思いから複数形にして「smallkitchens」になりました。あとは筆記体にしたらなんかかっこいいというのも理由です。「おなかもこころも満たせたら」というコンセプトが決まったのものこの頃でした。

カーゴバイクでの移動販売は行商という区分になり、保健所への申請が必要です。そういうこともやりながら学んで行き、少しずつ準備を整え、販売場所をどこにするか決めるためにリサーチをしていました。そしてついに、西新宿にてカーゴバイクでの販売デビューの日を迎えました。

(↓カーゴバイクでの初めての販売 @西新宿)

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僕がはじめた「smallkitchens」の軌跡③ 〜行商スタイル編〜 に続く


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