Tableau備忘録#3_導入にむけて

背景

私の所属する組織では会社としてのTableauの導入・活用はあります。
しかし多くの社員が基本的にはExplorerやViewerのライセンスタイプになります。私もExplorerだったため、自分の権限ではできないこと、特にゼロから作って様々な切り口で見てみたいなと思うときはCreatorのライセンスを持つ同僚に都度相談をしてデータソースを作成いただいて対応していました。
しかしやはりやり方には限界があり、Creator権限を自分自身も取得し分析を進めるとともに組織のデータリテラシCreatorー向上に貢献したいと思うようになりました。

人に頼むことのむずかしさ

上記のように社内のCreatorの方に頼むことである程度のことは進められますが、そこで感じた問題点や気づきを挙げます。

【相手の時間を奪う】
これはTableauに限らずどんな仕事でもそうですが、相手に依頼するということは、すなわち相手の時間をいただく、ということになります。
定型のフォーマットやルーティーンタスクならかかる時間も読みやすいですがゼロからデータソースを作成し、そこからVizを作る場合はかかるであろう時間が読みにくいことが多々あります。そのため依頼する相手に「どれだけの時間がかかるのか」をあらかじめ明示することが難しいケースが多いです。

【説明の難しさ】
やりたい事を説明するための言語化は比較的容易にできますが、作りたいVizを口頭で説明するのにかなり苦労しました。(コロナ禍のリモート環境でチャットベースでのコミュニケーションがデフォルトになっていた中では特に)
DATA Saberに挑戦してからの学び/気づきでもあるのですが、この点に関しては依頼する側のTableauに関する知識やスキルに大きく依存します。実際にDATA Saberの課題に取り組まれた方はわかると思いますが、文字で出された指示を的確にvizで表現するスキルが多く求められます。そのため、作りたいvizを言語化する、もしくは文字ベースやラフスケッチのたたきベースのリクエストを的確にビジュアルに落としこんで視覚的に表現する、このスキルは難しいものの必須なスキルであると現在は考えています。

人に説明することの難しさ

次に実際にCreator権限を申請しようとして実務で苦労した点に関してです。

まず前提。
稟議をあげるためにはまずは直属の上司の説得が必要でした。
Tableauに対する上司の理解度は以下のような状況でした。

  • Tableauがどんなツールか概ね理解いただいている

  • 他人のvizを閲覧したことはあるが作成したことはない

  • 権限の違いはよくわかっていないが、金額に差があることは把握している

ここでtableauを導入したいがあまりついつい熱が入りすぎてしまうと

  • Tableauの専門用語を使ってしまう

  • そのほかのツール(例 : excelとか)を否定してしまう

  • 定量的な効果を明示しない

などで失敗しがちでした。(実際に私も一部やりかけました)
自身も反省しつつ、考える注意点は以下の通りです。

■専門用語は使わない
社内承認や稟議で専門用語を使う意味はほぼなし。

■既存ツールの否定はご法度
Taableauですべてが完結できる仕事はそうありません。いろいろなツールや人の手を経て完了する仕事が大半のはず。そういう環境下で既存ツールを否定しても結果Tableauの導入を後押しできるとも限りません。不必要な既存ツールの否定は逆効果で、推すのであればTableauの導入や権限取得によって得られるメリットや数的なアップサイドを示すことが重要であると考えます。

■定量的な効果をなるべく示す
これはツールの導入全般に言えることだと思いますが、Tableau導入でいくら売上を作れる、どれだけのコストを削減できる、などという数字の推測はなかなか出しにくいと思います。(無論出せるプロジェクトなども存在すると思いますが)
またプロジェクトの工数や人的リソースへの貢献度もなかなか表現しにくいと感じます。それはtableauとの距離感や接し方によって異なるためです。それでもなお、権限申請のフローにおいて定量的なインパクトを示すことは承認を得るためには非常に重要なステップであると考えます。

まとめ

上記はTableauやツールに限らず様々な場面で言えることだとは思いますが
組織に属している以上、自分ひとりの思いや熱量だけで動くものは少なく、
適切に周囲を巻き込んで進めていくことが重要です。
データ利活用の場だけでなくツールの導入や権限取得、viz作成などあらゆる場面でそういう配慮を自分も強く意識しながら今後の権限取得に向けた動いていきたいと考えます。




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