地方でほぼ毎週5年半勉強会が続いてる

東京ではないところで勉強会を続けるにはどうしたらいいかを考え、札幌でサッポロビームという勉強会の開催を試してみたところ、2014年4月から2019年11月まで5年半ほぼ毎週続けられて、もうすぐ300回だ。

以下の記事を読み、素敵な取り組みをしているなと感じ触発されたので、私が長く続けられている勉強会というものについて書くことにした。

多くの人の役にたつ勉強会については取り上げない。なぜならサッポロビームはたぶんそういう観点ではうまくいっていないからだ。最近はオンライン/オフライン含めてだいたい数名で、私の記憶では最高でも10人未満だ。

自分が勉強する会と考えれば誰もこなくても自分にお得だし、誰か来てくれればさらに自分にも(相手にも)お得だ

自分がやりたくて定期的に勉強しようと考えている場合、それを「勉強会」と名乗れば、少なくとも自分が勉強している分だけでも開催している意義があり、誰かが参加してくれて楽しんでくれるなら追加で嬉しい。

会場を予約しない開催だと続けやすい

予約するということは、誰かに約束するということだ。私にとって趣味で行うことを誰かに約束して必ず行くというのは重かった。もし可能なら最初は迷惑にならなそうな場所のすみで小さく始めてみるのがいいだろう。例えば席が多めにありそうな喫茶店、ファミレス、公民館の共有スペースなどだ。迷惑になりそうなくらい集まったら、別のところを考えようとは思っているものの、幸か不幸かサッポロビームはまだそこまで人がオフラインで集まるということがない。開催が会場の人にもお得であってほしいので、飲み物食べ物などは適正と思われるくらいには注文しよう。

参加者めいめいの開催記録があるとそれほど大変ではなく活動を周知しやすい

どんなことが開催されているか、まだ参加したことのないひとは知りたいだろう。一方でどんなことを開催しているかを毎回誰かがとりまとめるというのは大変だ。

終わりごろに声をかけてやったことを参加者めいめいに投稿してもらい、開催記録の負荷を分散させるというのは長持ちする作戦かもしれない。こういうやつだ。(y_jono さん書いてくれてありがとう)

話題をできるだけ絞り込まないと人が集まりやすい

何かに対して集まってくれる人の数が東京に比べて相対的に少ないので、間口はできるだけ広くとれると人が集まりやすいかもしれない。サッポロビームではオフ/オンラインの参加者どちらも歓迎、別の曜日にやっても時間差サッポロビームとする、BEAMのことをやらなくてもサッポロビームとするといった相当ぼんやりした連帯でやっている。

Rubyで遊んでいる人、iOSに詳しい人、サッポロビームに来てお仕事をしている人などもきてくれて、それはそれで私にとってはかなり楽しい。

毎週開催してみると習慣化されダルくない

1ヶ月に1度、2週間に1度などだと「今週は開催する週だっけ……」ということを考えたり予定調整する必要が生じるので面倒だ。毎週決まった曜日に開催すると決めておけば話が早い。最初は多少面倒かもしれないが自分の習慣になるまでの3ヶ月くらいは試してみる価値はある。それでもうまくいきそうになければ別の方法がいいかもしれない。

この方法の別のいい点として、恒例行事となると「今日アレやってくる日だから」で家族・学校や職場といった周りの人へのお知らせも簡潔にすむようになる。

いつやめてもいいと思えるならしんどくもない

しんどくてやめたいなと思ったらやめてもいいと自分にいい聞かせていると、かえって気軽で長続きしてしまった。好きで始めた趣味なのだし、しんどくなったり飽きたらやめるのも自由なはずだ。自分の使命感をもって何かするのは時に素晴しいことであるが、使命感によって自分が苦しむことになっては本末転倒だ。一回でも始めたこと自体が凄いことであるのだから気軽に始めて気軽に辞めよう。意義があることだと思ってくれる人がいるのなら誰かが引き取って続けてくれるかもしれない。

ポエム(詩です)

小学生のときに 加代の四季 - 雪 という詩を読んだ。

ちらちらとふる雪は、ぬれた地面に落ちて、ジュッともいわないできえていく。その上におちてくる雪も、またそのつぎにくる雪も、みんな見るまにとけてしまって、いっこうにつもりそうもない。ようやく、うっすらすきとおったひと皮ができたかと思うと、だれかがびしゃびしゃ歩いてきて、せっかくつもったものをだいなしにしてしまう。
(略)
あんなに、つもってはきえ、つもってはきえしているのに、どうして、いつのまに、ふんでもとけないあつい雪の道ができるんだろう。
土にとりついて、とけないで、上からおちてくるなかまをささえた、そのさいしょのひとつぶの雪を、加代は見たい。

生まれては消え、生まれては消えしていくうちに生きのこってあなたや地方を支えるような勉強会になるかもしれない。もしそういった勉強会が育っていきそれを見られたら私は楽しい。あなたを応援しているし、私もこれからもまあまあいい感じでやっていき、そういうのが見られないか期待しています。

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