天然繊維の行方

我が家の赤ん坊がすこし大きくなって、ベビー布団からはみだすような大きさになったとき、

実母が、古い綿布団の外布を剥いで打ち直し、手縫いでちいさなこども用布団を作ってくれた。

布団カバーは男の子らしいかっこいい柄を買ってきてこれまた手縫いで作ってくれた。

ちょうどよいサイズで、数年重宝したことだった。

ベビー布団は、そのころ生まれた2番目の子がしばらく使った。

その後また子供が増えて、そして大きくもなったころ、

ある日、夫の母が、古い綿布団を打ち直してジュニア布団掛敷セットを作ってくれて、突然我が家に送ってきてくれた。

(頼んでも居ないし事前の打診もなかった。ただただ可愛い孫のためのサプライズだったのだろう)

きけば業者に頼んだもので、真綿と化学繊維をまぜてあるので軽くふんわりとしていて、それは一組の古い真綿の布団から二組の布団が作れるのでお得だということらしかった。

せまい我が家に突如増えた二組の布団、大人サイズよりほんのすこし小さいとはいえ、押入れからははみだしてしまう。

それで私は、実母が作ってくれた小さい布団を

何の考えも無く処分してしまった。

実母怒った。

真綿の布団を捨ててしまうなんて!!!と。

今思うと、あさはかな私だった。

あれからちょっと時代は変わって、

天然繊維がほんとうにほんとうに少なくなってしまって、

前回の記事のように、ウールも減ってるし、綿100パーセントも実は店頭から減っている。

先日、お布団がほしくて見に行ったときも、綿の中身は化学繊維混紡が多かった・・・・


今思い出すととても恋しい。真綿の、手縫いの布団。

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