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Googleトレンドで眺める「きのこたけのこ戦争」2019&2020上半期

明治「きのこの山」と「たけのこの里」の検索推移から「きのこたけのこ戦争」を眺める。

2019国民総選挙では「きのこの山」の勝利。では検索数ではどうか?

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本稿は、洋の東西を問わず、老若男女がいろんなところで書いている「きのこたけのこ戦争をGoogleトレンドで眺める企画」である。まったくもって奇抜さに欠けるし、冒頭でも述べたようにすでに同一コンセプトの先人の記事も多数出回っている。ただ、この「Googleトレンドで眺める」企画をはじめるにあたってど真ん中な題材をあえて見送る必要もなかったので取り上げた次第である。記事としての面白みに欠ける可能性も大いにあるが、本シリーズ記事は検索推移で見た結果の「ファクト」を書くことを主眼としているので何卒ご了承いただきたい。

さて、本題の「きのこたけのこ戦争」の話に入る。この戦の詳しい説明はWikipediaに任せるが、要は、明治のお菓子「きのこの山」と「たけのこの里」を愛する者たちによって繰り広げられるイデオロギー闘争である。

争いは何もうまないわけで、そんなものはないほうがいい。ただ、ある種のネタとして日本人はこれを楽しんでおり、明治自らもここ数年は国民総選挙と銘打った投票イベントを行い、勝ち負けを決めている。

2018年の総選挙はたけのこの里の勝利だったが、2019年はきのこの山の勝利で終わっていた。

では、それをGoogle検索の検索数で見てみたら結果は変わるのか、変わらないのか。Google大先生が無償提供している素晴らしいツールGoogleトレンドを使用して調べてみる。

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※Googleトレンド上に記載もあるが、この数値は実数ではないので留意。特定の地域と期間について、一番検索された日の数値を100としてプロットしたものとなる。

結果としてはきのこの山がたけのこの里を若干上回り、総選挙と同じ結末になった。双方とも、波形はほぼ一緒なのだが、たけのこの里がきのこの山を上回った日が極端に少なく、全般的にきのこの山の方が検索されていたようだ。ちなみに、8月4日付近で双方とも検索数が伸びているのは、総選挙の投票開始日が8月5日であったことによるものだろう。

都道府県別の検索比率で見るとどうか?

「きのこの山は検索でも強かったっす!」で終わるのももったいないので、もう少しGoogleトレンドのデータを眺めたい。Googleトレンドでは位置情報を使っているのだろうか、地域での検索比率も見られる。今回の場合だと、その都道府県できのこの山とたけのこの里のどちらがよく検索されたのかを見ることができる(とはいえ、日本が東京に一極集中なことを考えると、検索ユーザーの絶対数の差は都道府県によって相当あると考えられ、うのみにするのは危険である)。

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鹿児島県ではたけのこの里の人気がないのか? とか秋田県は逆できのこの山が見向きもされていないだろうか、という疑問はあるが、これはおそらく上記の注釈の懸念に該当するものと見たほうがいいだろう。比較的人口が多いところでみると、埼玉、神奈川、東京、大阪などはきのこの山の方が若干検索比率が上回っていたようだ。逆に、千葉や静岡はたけのこの里が上回っているが、それにしたって、たけのこの里の検索比率が51%の都道府県はわずか7県しかない。ここまでパワーバランスが傾いているとは驚きだ。きのこの山が全国を支配する可能性までもある

2020上半期のきのこたけのこ戦争

2019年は検索面で見てもきのこの山に軍配があがった。では、今年はどうなるのだろうか。新型コロナウイルス感染症の兼ね合いで、総選挙自体の開催は不明だが、上半期の戦いを検索で見てみたい。

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前年度の勢いからきのこの山がいい感じに伸びていると思いきや、たけのこの里が頑張っている。人気度の平均でいうとどちらも10となっていて、現在は拮抗している状態だ。

7月に入ってテレビ朝日の「お菓子総選挙」が放送され、これによって再び論争が巻き起こったわけだが、やはり明治公式の総選挙があるなしは盛り上がりにも大いに関わってくるポイントとなる。ぜひとも明治には総選挙のイベント実施検討を行って頂き、また今年もこの戦いを盛り上げてもらいたい。その結果として、検索面においてどのような変化が起きるか。今後も要注目である。

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