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うすらい(薄氷)の季節 奥日光


柔らかな光を感じる日と寒風に身震いする日を繰り返しながら、奥日光の冬がようやく終わろうとしている。
雪解けの道を歩くと、地面から急にコガラやヒガラが飛びたつ。細長い花弁のマンサクが枝に重なるように咲いている。残雪の上には黒く小さなセッケイカワゲラが動き、空には腹巻き模様のノスリが飛んでいる。
春浅い頃の奥日光は、雨混じりの雪が降ったかと思うと急に冷え込むことがあり、どの時点で「雪の果」になるのかよく分からない。

男体山の冠雪は消え、名残雪の白い薙の形が山を刻む。この時期に降る雪は、木々の枝に白い花を咲かせたように凍りつくことがある。©nishiki atsushi
戦場ヶ原へ向かう道にも凍りついた雪の世界が広がった。©nishiki atsushi
霧氷や雨氷とは違い、絡み付いた雪が解けながら徐々に枝から離れたり、枝に残って解けて凍りつく。©nishiki atsushi
日陰の樹木の白い雪は、昼には透明な氷に姿を変えていた。©nishiki atsushi
「蝶ネクタイ」を着けたコガラは、雪解けの道で餌を探して小さくジャンプした。©nishiki atsushi
「三角形のエプロン」を着け、餌をくわえたヒガラも、帽子を被っていて可愛らしい。「コガラはチョビヒゲ、ヒガラは濃い三角ヒゲ」なんて言わないで!©nishiki atsushi
雪まくり(snow roller)が山の斜面に模様を描くことがある。風や雪の条件が揃わないと見られない。©nishiki atsushi
セッケイカワゲラは長さが1cm程度で黒く、動いているから何とか見つけられる。上流に向かって同じ方向へ懸命に歩く姿が不思議で愛おしい。©nishiki atsushi
よく見ると、翅の退化したセッケイカワゲラの他に、翅をもつ種がいる。©nishiki atsushi
細長く黄色い花弁のマンサクが枝に重なるように咲き寒さに耐えている。©nishiki atsushi
ノスリが力強く鳴いて旋回する。求愛の季節が近づいている。©nishiki atsushi

奥日光もようやく「春の氷」の季節になった。
空nyan! 春には美しい花を観察し、小鳥のさえずりを聴き、昆虫をたくさん探してみよう!See you,

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