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悪徳競馬予想会社に入会したらこうなった

高校卒業後、すぐに就職しました。
会社は神奈川県の田舎のほうにある大きな工場。
家は都内都心部だった為、電車通勤だったのですが満員電車とは縁がありませ
んでした。
特に帰宅時間帯は電車を1本待てば座って帰れるような状況でした。
会社の最寄り駅が終着駅だった為です。
終着駅ということは、始発駅ということですから、始発の電車に毎回乗ることが
出来ました。
電車は終点駅に到着すると、当然皆下車します。
下車する時、雑誌や新聞をそのまま網棚に放置していく乗客は結構多いです。
私は毎日それを拾っては、読みながら帰宅していました。
拾うモノですから、雑誌や新聞の種類は当然選べません。
多種多少な種類の新聞、雑誌を毎日のように読むようになりました。
ある日、拾った雑誌が私に競馬予想会社の存在を教えてくれました。
週刊大衆という雑誌です。
この大衆は、大半がゴシップ記事のような内容で、その中にはグラビア写真集や
マンガなども掲載されていました。
その記事や写真、マンガの中に紛れ込んでいたのが、競馬予想会社の広告でした。
当時私は無知だった為、競馬予想会社の広告を大衆の記事だと思いこんでいま
した。
(よく見れば、そのページは小さく「広告です」と書かれていたのだけど、当時
は全く気づかなかった)
この競馬予想会社の広告は実に巧妙でした。
広告は見開きで2ページに渡って掲載されていて、サラリーマンが毎週末に数
十万から数百万の現金を何もせずに得ている、という内容でした。
そのサラリーマンが一体週末に何をしているのか? 行動を追跡してみた!と
いう記事(広告)で
私は大衆の記事だと勘違いして読んでいました。
今思えば、週刊大衆もこんな詐欺まがいの広告をよく掲載したものだ!と思い
ます。
詐欺の片棒を担いだようなものですからね。
話を戻しましょう。
このサラリーマンは週末の土日になると決まった時間に、誰かに電話をしてい
ます。
そして電話が終わると JRA の競馬場(または WINS)へ行き、馬券を購入します。
そして多額の払い戻しを毎回毎週末受け取っていたのです。
その額は100万以上になることもあるとか。
まるでアホみたいな内容の記事ですが、当時の私は素直にすごいな!と思って
しまったのです。
理由は幾つかあります。
まず、まるで雑誌の特集記事のように書かれていたこと。
巧妙で「大衆がゴシップ記事のように、記者が取材をして書いた」ように見せか
ける為に、わざわざ見開き2ページを使って広告を出していたのです。
広告は写真つきでサラリーマンが電話をしてる場面、馬券を買っているところ
や現金を手にしているところまで掲載されていました。
今なら100%騙されない自信がありますが、当時はかなり無知でした。
雑誌の記事に書かれていた電話番号へ翌日にすぐ電話をしました。
【無料会員登録】を行う為だ。
大衆の記事では、毎週少なくとも数十万円以上の払い戻しを毎週受け取ってい
ました。

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