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チョココロネ

チョココロネを見るとモスラの幼虫を思い出す。

子供の頃、まだ小学生の頃。祖父母の家に土曜日泊まって、日曜日の朝。早起きして祖父の車で茅ヶ崎駅前のダイクマへ。
ダイクマは大熊さんが創業者だから、とゆう、ブリヂストンは石橋さんです、みたいな由来だったと思う。
祖父の車で開店前のダイクマ屋上駐車場に車を停めると、向かいのイトーヨーカドーにあるロッテリアで朝ごはんを食べる。
マックとかロッテリアとかあまり行く機会がなかったから、祖父と2人で行くロッテリアは貴重な時間だった。
ダイクマの開店時刻になったらおもちゃ売り場(1階の一番奥の方)へ行って散々迷いに迷って、おもちゃを一つ選ぶ。

そして、選んだオモチャを買うために祖父から500円玉を渡される。500円以内なら1枚、1000円以内なら2枚。だいたい2枚渡されてお釣りを返す。

何回もそうやってダイクマのレジに並んだはずなのに、いつも思い出すのはモスラの幼虫を買ったこと。ゴジラ対モスラが公開されて、みなとみらいで激戦を繰り広げた頃、モスラの成虫はクリスマスプレゼントでゲットしてたけど、年明けにダイクマでモスラの幼虫を買うためにレジに並んでいた。

そのことを思い出すのは決まってパン屋でチョココロネが視界に入ったときだ。もはや説明する必要もないかもしれないけど、ビジュアルがなんとゆーか、そうゆうことなので、つい思い出してしまう。

今年の正月は生まれて初めての喪中だった。ボクは幸せなことに祖父母がずーっと元気でいてくれた。でも、1年前の正月に、コロナが落ち着いてからの方がいいと思う、来年の正月には会えるよ、といって初めて正月に会うのを見送った祖父が、夏に旅立った。

あまりに突然のことで暫く気持ちの整理がつかなかった。そして、チョココロネを見る度に、祖父の顔が浮かんだ。

悪天候の中、墓参りに息子と足を運んだとき、息子が「また来るね。」と言ったとき、晴れ間が覗いた気がした。

チョココロネを息子が食べる度に、また祖父の笑顔を思い出す。

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