VIII.大連から北京に行くぞ①
隔離を終えた。で、どうすんのというのは誰も何も教えてくれない。ハードモードもいいとこである。
1.隔離明け手続き
隔離明け、まずもって「あなたは明日出所ですからね。」なんて気の利いたことは言ってくれない。14日隔離とは言うが、隔離開始日は0日目とカウントするののか、あるいは1日目なのか、14日目に隔離終了かのか、14日を終えた15日目に隔離終了なのか言われない。先達のWeChatの送信内容を信じてエイヤッ!と部屋を出よう。チェックアウトは12時までに済ませときとのこと。
井上の場合は、7月30日(木)収監、8月13日(木)出所だった。隔離開始日が1日目、14日目に出所となる。このカウントが標準かは不明だが、おおむねこの通りなのだろう。
朝10時にチェックアウト。あいにくの雨ではあるが、久しぶりのシャバということで気分もウキウキする。
チェックアウトの時には、チェックイン時に払った7000元分の領収書をもらい、ルームサービスで頼み倒した水とビールの請求をされる。セゾンカードで支払い完了。
チェックアウト完了後にフロントで待機している医者にいろいろ同意書とかを書かされ、「隔離証明書」と「PCR陰性証明書」を貰う。あと各領収書。
これらの証明書は、手書きのサインとかパスポート番号が書かれただけの紙ペラだと侮るなかれ。これがないと最悪北京でも2週間隔離を受ける羽目になる。パスポート並みに重要。
雨期の大連、傘はマジで重要。
2.大連から北京へ
とりあえずホテルを出た。ここから空港へ行く手段はタクシーか、徒歩で4時間半。バカでかいスーツケースを二つ抱えてどうにかこうにか出来る距離ではない。
タクシーも各種アプリがないと呼べやしない。詰み。フロントも呼んでくれない。最悪やないか。
そもそも大連→北京の飛行機は一日3本くらい。しかも北京ついてからもろもろ手続きをしないとマンションにも入れてくれない。クソクソ&うんちっちである。
という詰みの雰囲気をビンビコビンに感じていたので、会社の先輩にヘルプ~~!迎えに来てもらった。やっぴー。
まぁとにかく、この辺りリアルガチデスゲームだと思います。放流されてすぐの増殖魚みたいな気分。難易度下げてください。
とりあえず大連市内で一息つく。一泊して大連周水子国際空港に行く。
中国初シャバ飯。もりもり。海の街大連の飯はうまかった。
3.大連周水子国際空港に入るぞ
は?空港とか普通にシュッとアレくぐって終わりやろ。そう思った君は負け確。大連に3泊くらい予約しておこう。チケットも3回分とっておこう。
まず、空港に着いたらなんかよくわかんねーが黒服のセキュリティに中国語で話しかけられる。は?こちとら日本語しかわからしまへんで!というところを先輩がまぁまぁとアレしてくれる。
要は遼寧省の指定アプリ等々で潔白を示せとの由。やったるがな。とりあえずなんとか空港に入れた。
空港に入ったら、なんかいきなりよくわからん隅っこ(掃除用具とか置いてそうなところ)につかまる。機械で顔写真を撮られてパスポート番号と名前とチケットについて、カスみたいな紙ペラに書かされる。
しかも他の人と同じ紙にずらっと書いていくスタイル。プライバシーっていうあの…アレあるじゃ…あ、いやいや、なんでもないっす。
4.チェックインするぞ
もうこの辺はさっぱりわからん。パスポートを出しただけ。先輩サンクス~~!国際線サイズの荷物は余裕で国内線預け荷物を超過しまくりなので金を払った(先輩が)。
5.飛行機に乗るぞ!
チェックイン後、手荷物検査場に行く。その前に全くなんだかわからんが、おっさんにパスポートとかチケットを見せる場所がある。そこで全然理由はさっぱりこれっぽっちもわからんが、つかまった。ひき肉にされるのかとか思ったがそんなことはなく、あっちに連れていかれてこっちに引き戻され、何やかやしたら手荷物検査に行けた。
ちなみに先輩は先に手荷物検査を通過していたので、この時は大小兼ねての失禁をしても誰にも責められないくらい冷や汗シャビシャビだった。
手荷物は金属検出器で引っかかったけどなんとかなった。
飛行機に乗ったら結構混んでいた。と思いきや、前の方に「白」の人間を詰めて、我々「黒」寄りの人間は後ろも後ろ、どん突きの座席に詰められる。まだまだバイキンから人間への格上げは遠い。
海の霧か。PM2.5か。大連は広い街だった。
②に続く。
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