猛獣ども1

井上荒野
装丁 大久保伸子
装画 杉本さなえ
春陽堂書店

今回ほど語彙力の足りなさや装丁に関する無知を思い知ったことはない

予約本が届いてからも勿体なくて読めなかった本 意を決して手に取ったがやはりまだ文章は読めない

Xで見た画像より遥かにノスタルジックなカバー画 まるで大正時代のトランプでも見ているようだ  抑えた赤色は『赤い蝋燭と人魚』を思い出させる 男女の間にあるのはアダムとイブの林檎だろうか 後ろには鋭い歯を持つ獣たち
これだけで胸がいっぱいになる

カバーを外した ハードカバーではなくボタニカルを散らした厚紙が丁寧に折られて表紙になっている
そして二枚のモスグリーンの見開き(と言っていいのか?)の次にはさりげなく置かれた熊よけの鈴と赤い字のタイトル、作者名 極めつけは同じモスグリーンのスピン

本文を読むまでもなく、作者や造本に関わった方達の本気が伝わってくる

本文については〈猛獣ども2〉で

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