お勉強353:速報ASCO23アブストラクト、肺がんイミフィンジネタ

ASCO23から肺がんのイミフィンジネタ2つ
どちらも興味深い結果です。

https://meetings.asco.org/abstracts-presentations/226433

PhaseIbですけど、注目試験です!
いわゆるresectableが対象ですが
CRT+イミフィンジ→手術→イミフィンジ維持
という試験

シングルアーム、一施設試験

対象はresectableのN2 NSCLC
カルパク+45Gy/25FrのCRT
イミフィンジは1500mg四週おきを2サイクル

で、手術して、1年イミフィンジコンソリ

30人が登録
年齢中央値64.5歳、2/3が男性
6割がStageIIIA
G3以上の有害事象が、
ネオアジュバント、アジュバントで
10%、10%
G5有害事象はなし
3人(10%)で手術に進まず(2人が治療関連毒性、1例は患者拒否)
残った27人でのpCR/MPR率は40.7%・74.1%
(いわゆるドライバー変異がある人を除くと47.8%/87%)

※いわゆる術前ニボケモのCM816ではpCR/MPR 24%/36.9%であった

ダウンステージは70.4%
G2の肺臓炎で1名手術延期
周術期の合併症、死亡はなし
1名手術後即再発の人を除いてイミフィンジコンソリへ

とりあえず、安全性は担保できそう、という話。
病理学的な反応だけ見るならかなり期待できる。
問題はRTの晩期障害か…

https://meetings.asco.org/abstracts-presentations/223157

EGFRmut+(19delとL858R)の人にCRTご
TKIかイミフィンジか。
TKI17名(オシメ15人、タルセバ2人)
イミフィンジ13人

PD-L1 50%以上 イミフィンジ群10% TKI群46.2%と
有意差はないが、結構偏っている(p=0.09)

イミフィンジ群、TKI群で
治療期間中央値 4.8か月vs12.2か月
DFS中央値 8.5か月、28か月
2年のDFS 88%、31%
と「DFSでは」圧倒的大差
3人ずつ、治療を毒性で脱落

TKI:肺炎1名、皮疹2名
イミフィンジ:肺炎、1型糖尿病、肝酵素上昇各1名

みんななんとなくわかっていた結論ですが…
勝負はOSなので、結論を簡単に出すのは危険

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