お勉強420:肺のオリゴメタには手術が第一選択か?

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28576747/

(Openのようです)

肺のオリゴメタに対して手術か、SBRTかという研究。

肺オリゴメタに対して
(一応5個までのようだが、ほとんど1ー2個)
根治的な治療として2007-2010に
転移切除術またはSBRTを行ったデータを比較。
(原発やほかの転移巣は制御されている前提)

治療の第一選択は手術で、
SBRTは臨床的に不利な因子がある場合に推奨。

TKIや免疫療法は受けていない。

傾向スコアで調整および未調整の全生存期間が主要エンドポイント
局所制御および局所のみ制御不良だった場合の期間も解析。

最短追跡期間5.8年で、110名の患者
観察期間中央値は7.6年
5年全生存率は
手術(n=68)で41%、
SBRT(n=42)で45%。
2つの治療法に差はなし。

OSはPSM前でHR1.11、PSMすると0.76(どちらも有意差なし)
ベースが不利な割にSBRTと手術で
傾向スコアマッチング前の時点ですでに差がない

20%の患者は5年時点で進行なし。

5年局所制御率は
SBRTで83%、手術で81%。
(5年後以降に局所再発はない)
治療選択はSABRが手術に対して明らかに不利であった。
(年齢が高い・初期治療から転移出現までが短い)
ただし、肉腫系は外科手術が多い

局所サイズは局所制御やOSには影響しなかった。
早く見つければいい、というのは真実ではないかもと考察
→見つけてもそれが本当のオリゴメタか少し様子を見るのも
 アリではなかろうか、と言っている。

色々実際に読むと突込みどころはあるのだが、
適切に使い分けすれば、手術のほうが良い、
ということではなさそう。


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