お勉強170:PORTはやっぱダメなのか?

中国からの論文のようです。
基本的にはpN2で、4コースのケモ後進行のない患者を
2群に分けて50Gy/25Frの照射を行っている。90%はIMRT
反対側肺門や鎖骨上は省略。stumpは入れる。
PORT群の2割がPORT拒否、ということでITTじゃない
解析も行われている

結果は平たく言うと、局所再発は減るが、
OSには影響してこない。
副作用はIMRTの効果もあるのか大分少ない。
個人的なツッコミどころとしてはAdが多く、
縦隔をskipしてメタするAdはあまりPORTの
適応としては良くない、ということと
50Gyは線量過多だろうよ、ということぐらいか。
(個人的にはかつての予防照射の40Gy で十分と思う)

LungArtといい、
https://note.com/nijuoti/n/nf9fee779c116

この試験といいPORTには
やや逆風が吹いている感じ。
Adが多いとTKIも使えるのでますますOSには
出てこない感じになるのかもしれません。

局所再発が減るのは確かなので、PORTが
いい群は確かにあると思うが、ケモやTKIやICIで
どんどんその効果は薄まってしまって
JCOGの試験でもネガティブトライアルになるのでは?
と心配。(そもそもこの類の試験は対象患者を集めるのが
大変でパワー不足になりやすい、というのも限界点)

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