お勉強125:心臓でもLAD線量?

https://www.redjournal.org/article/S0360-3016(21)00245-5/fulltext

nijuoti先生大好き

心臓と放射線治療関連の論文
NSCLCのケモラジにおいていわゆるよく使われている
mean heart doseのカットオフ10Gy より
LADのV15Gyのカットオフ10%のほうが
(CRT前の合併症を補正しても)
心血管有害事象と関連している、という結論

一応MHDとLADのV15は相関はあるが、
MHD<10%とLAD15Gy<10%が一致しない場合もかなりある。

ほかにはリスクが上がる因子として、
高血圧・心不全・3DCRTが挙げられています。

ただ、figure3のLADをかわすプランってのが
(元のプランも)ひどい出来で、何とも…

discussionには右房や右冠動脈線量もリスクとしての
報告がある(ただし、過去の心血管イベント考慮せず)
そうで、とにかく心臓がかなり放射線に弱い、ということは
明らかになりつつあります。
じゃあ、どうしたらいいのか、何を優先すべきなのか
というのはいまだ何とも言えないところですが…

イミフィンジでCRT後の予後が改善されつつある中で、
肺線量ばかりが話題になっている感がありますが
心臓や骨髄も含めていろいろ議論する
時期に来ているのだと思います。

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