ESMO23 放射線関連2

抄録だけでも取り上げた
resectable StageII-III(N2まで)
8Gy*3Frを原発にあてた後、一週間以内に
PD-1抗体+カルボプラチンに
non-SQならPEM・SqならnabPTXを加えて
2コースケモ
4~6週後に手術
アジュバントは主治医判断
pCR率が
cN1/2がypN0になったのが76.1%!
(発表者はabscopal effectと主張)

N=46人で1年のEFS 90%と良好な結果
(ちなみに術前ニボのCM816の一年EFSは75%ぐらい)

これはノーマークだった試験 DUART試験
いわゆるケモができないと思われる方に
根治的(54~66Gy程度)も緩和的(40~54Gy)
なRTを行ってSD以上の患者さんにデュルバルマブ投与

かなり驚くべきことに
根治なら1年PFS4割、緩和でも3割
1年OSは根治なら67%、緩和でも56.3%(!!)
とかなり良い結果。

こちらもノーマークだったPACIFIC6
いわゆるケモ→RTの逐次的治療後のデュルバルマブ投与
3年OS:56.5%、2年PFS:35.3%と
こちらもかなり良い。

これら2試験を見ると
ICI前にRTだけでもかなりICIの上乗せが得られる印象。

みんな知っているSTAMPEDE試験 副次解析
原発にRTあてると上部尿路閉塞障害が減りますよ~
という結果。 5%→3%とNNTはわずかだが、
有意な差であったとのこと。(HR:0.57)

https://twitter.com/nataliagandur/status/1715383362842444254


Lu-PSMA治療をかなり前倒しで使ってきている試験
一応PSMAーPETでアジャスト
(2回投与時点で陰性なら投与しない)
という形の試験のよう。

予想通りというかなんというか
PSAの無進行などはLu-PSMA群が上。
クロスオーバーありだとどうなんか??

こちらもPSMA前倒し
新規ホルモン薬でPDの患者でLu-PSMA>新規ホルモン薬にチェンジ

Lu-PSMAが使えない国としてはかなり世界においてかれている印象

https://twitter.com/PBlanchardMD/status/1715760557242933498


膀胱温存療法に関するTIPS
いろいろな「myths」に関して、
「絶対的な否定因子ではない」、ということを示している

https://twitter.com/dr_yakupergun/status/1716009091967934547


放射線関連ではないが、
これも抄録を紹介したGEM+nabPTXが(少なくとも日本では)
標準になりそうな試験 JCOG1611
インパクトはかなりある。
副作用もGEM+nabPTXが少ない。
OSはきれいに差がついているが、PFSはほぼぴったり
トータルで膵癌治療を考えたときに
first lineで患者を取りこぼさないところがいいのか?

GEM+nabPTXならRTと併用も不可能ではないと思うので
CRTレジメンとして(元気な人なら)やってみてもいいかも。

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