お勉強202:早期肺がんでSBRTは手術と比べてどうなの??
https://www.thelancet.com/journals/lanonc/article/PIIS1470-2045(21)00401-0/fulltext
小さい(3cm以下)のいわゆる「手術可能群」
の早期肺がんで
SBRTとVATSでのリンパ節郭清を含めた
葉切除との時期を同じくしたマッチングコホートの試験。
いままで、「ランダム化」した結果はSTARSとROSELの試験の統合解析
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25981812/
ぐらいしか、「ランダム化」比較試験はなく
この結果だとSBRT>手術
という衝撃の結果で全世界に大論争を
巻き起こしたのは皆さんご存知のところ(?)
ただ、いくら何でもこの少数の「ランダム化」の結果を
鵜呑みにするのもなぁ、ということで
MDアンダーソンで治療した組織学的に診断の付いた
NSCLCのSBRTの成績と同時期の葉切除+リンパ節郭清を
VATSで行った群をプロペンシティースコアマッチングする
ことを前提に行った前向き試験。
結論から言うと、
※基本4D-CTで、元画像、MIPを参考に
i-GTVを作成し、5mmマージンでPTV。
IGRT毎回必須。連日照射。
線量処方は基本は54Gy/3Fr
いわゆる「中枢」は50Gy/4Frで D95処方
この際はSIBしてiGTVは最低線量60Gy/4Frに
1㎝以上動く時は呼吸対策。
という最近のSBRT手法と「米国の手術」では
OS有意差なし、非劣勢。
SBRTの有害事象は1/80のG3程度で4-5無し。
今までのSBRTより成績が良いのは
「最近の手法」だから、と考察。
日本の手術成績と純粋に比較するのは
なかなか難しいが、患者に
「SBRTの情報提供」をしない、
というのは段々いけなくなってる気がする。
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