お勉強404:肝臓SBRTシステマティックレビュー&メタアナリシス

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37597757/


肝臓がんSBRT システマティックレビュー&メタアナリシス

9Fr以下で治療された2003~2019の
17の観察研究が対象
一応今までのメタアナリシスはおおむね3年の成績報告
であったので、3/5年をめどに結果を出してみた、という触れ込み

ほとんどの報告でCPはclass A
腫瘍サイズ中央値は2.8cm
BEDはα/β=10で 85.8Gyが中央値

SBRT後の3年および5年OSは
57%(95%信頼区間[CI]、47-66%)および
40%(95%CI、29-51%)
SBRT後の3年および5年局所制御率は、
84%(95%CI、77-90%)および
82%(95%CI、74-88%)。

腫瘍の大きさが局所制御の唯一の予後因子
3cmで分けると局所制御89%/51%
⇒RFAよりええんちゃう?という考察
腫瘍の大きさはOSと有意に関連していた。

17の研究中6研究で手に入った
IPD(individual patient data)解析では、
3/5年局所制御率は80/79%
MSTは31か月
3/5年OS率は45/25%

OSを改善する予後因子は、腫瘍径<3cm、
Child-Pughスコア≦B7、いわゆるeastern region
BCLCステージ0およびA
BCLCStagingについては

https://www.researchgate.net/figure/Barcelona-Clinic-Liver-Cancer-BCLC-Staging-System-BSCbest-supportive-care-HCC_fig3_306087061


参照

G3以上の肝有害事象(晩期)は0-9%と
(胆管系の副作用がメイン)

結構結果(とくに局所制御)は幅がある
症例数少ないところで外れ値が多い印象(局所制御)

胆のうは線量制約いらないんちゃう?という考察もあり
(個人的経験としても同意)
考察内ではわかりきっているが、
肝機能が予後も規定するし、合併症も関係するので
治療対象はCP-A/B7にしとこうね、とある
BEDに関しては上げると局所制御上がる、という報告と
そうでない報告があり、一応目安としてBED10 100Gyが
挙げられている。
なぜいわゆるeastern地域でOSが良かったかは
背景肝疾患(ウイルスvs.NAFLD/アルコールなど)があるのでは?
と考察されていた。
(免疫療法や分子標的の効き具合も背景肝疾患で違うらしい)


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