お勉強230:速報ASCO-GI2022 HIMALAYA試験

https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/search/cancer/news/202201/573618.html
https://meetings.asco.org/abstracts-presentations/204878
https://twitter.com/MarkYarchoan/status/1485002284513710080

ASCO-GI 2022 注目演題
HIMALAYA study
tremelimumab (T)→ CTLA-4阻害薬
durvalumab (D) → みなさんご存知イミフィンジ PD-L1阻害薬
を1st lineで使ってみました。
イミフィンジ単独群もあるが、興味ある方はリンク先を。
この併用レジメンの特徴は、イピニボと違って
tremelimumabを一発しか入れない、という点。
(継続使用群はイマイチだったらしい)

免疫学的に考えるとプライミングフェイズは一発だけでOK?
https://note.com/nijuoti/n/n129a8ab65720
このPOSEIDONが成功したのも、ケモで出たネオアンチゲンを
一回のCTLA-4のプライミングフェイズのチェックポイントを
阻害することによって成功したのかもしれない。
なにぶんCTLA-4を加えると色々副作用が増えるので、
この投与方法は今後も注目。

試験開始当時はもちろんわかっていなかったが、
テセントリクとアバスチンの併用(現在の標準治療)
のもととなったIMbrave150試験ではMSTは
テセントリクとアバスチン併用群 19.2ヶ月、
ソラフェニブ群 13.4カ月
なので、決してこのレジメン1stで大勝利、というわけではない。

https://twitter.com/MarkYarchoan/status/1485002284513710080

ただ、2年・3年OSではそれほど変わらない印象。
あと、アバスチンを使う場合は破裂しそうな静脈瘤があると×
らしいので、そこも差。
フォロー期間が延びてきたらどうなるかわからない。
免疫療法だけでHCCにこの破壊力が出た、というのは
今後血管新生をのせるとさらに良くなる可能性を秘めていて、
なかなか意義深い。

ソラフェニブ時代はやっと終わりをつげそうです。

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