空間を感じる
冷蔵庫の中の半端なものを使いきらねば、、と考えつつ作っていたら今日のお弁当はこうなりました。あんまり「映え」ないですがいつもの感じでよい、てことにしましょう。
レッスンで「自分が歌う空間を認識して声を出してください。」とよく言います。これは、歌う人でなくても、声を出す時はこれをイメージするとよいです。
たとえば本番の日とすると、会場に行ったら、歌う場所に立ち、その場所を隅々まで見て、感じてください。声の響きの感じはもちろん、その場所が、どれくらいの大きさか。
天井の高さは?前だけでなく、自分の後ろの壁はどの辺にあるか?左右は?
これらをよく認識して、今日のこの場所と、ここに入るお客様。
その空間を隅々まで意識して、声を出すイメージを持ってください。
行く機会あるなら、お客様の席の、真ん中、一番後ろ、両端などに座り、舞台で歌う自分を見ているお客様の立場で舞台全体を感じてください。
そんなふうに、その空間を身体全部で瞬時に認識して、その空間、その場所いる人にちょうどいいボリュームや伝え方を意識する。
「目の前のお客様に届ける」という意識ももちろん大切ですが、同じくらい大切なのは「ここを満たす」という感覚です。
それをやっていると、どんな会場でも「緊張して声がでなかった」ということが減っていきます。また、お客様が入ってリハとの響きの感じが変わっても力まず、集中できます。
それはリラックスした発声にも大きくかかわってきます。リラックスした発声には響きが生まれます。声のボリュームは響きです。すぐにはできなくても、ちょっとしたそういう意識の繰り返しは、必ず身についていきます。今できるかできないかではなく「身につく」ことが大事です。
身につくのは時間がかかります。でも、必ず身につきます。
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お弁当箱につめるように
空間を意識する、と少し感覚的には違いますが、そのハコ(会場のことをハコ、とよくいいます、業界用語)を満たす、という感じは、お弁当におかずを詰めるのに似ています。
お弁当箱っていろいろありますよね。
例えばウチの今日のお弁当箱は、息子が中学生の頃使っていた、黒のプラスチックの二段重ね、(それを娘が今使っています。)です。
ほかにはどんなお弁当箱を想像しますか?
バスケット、
ブリキの小判形、
あたたかい木の素材、
漆塗りの重箱。
バスケットに詰めるならサンドイッチかな?
サンドイッチなら少しフルーツも入れようかな、
そしたらこの隙間にはプチトマトかな?
この箱なら、ピーマンと肉の甘辛に卵焼きと。
そのハコに合う感じのものを、隙間なく埋めることを、
お弁当を作る人はやっているわけです。
歌うこと、表現は、空間を埋めていく作業ともいえます。
素材はその時々で違っていてもいいし、ゴージャスにしたい時、
いつものご飯の感じにしたい時、いろいろありますよね。
今日は材料がこれだけだなあとか。
そしたら今あるもので詰めていきますよね。
工夫したりアレンジして、どうにか空間を埋められたら、
あなたが作ったお弁当箱。そこに個性が出てきます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・お弁当作るときに、しみじみぐるぐる考えていることを、文字にしたらこうなりました。
長い。。。
最後までお読みくださった方々、感謝です。
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