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第9回 高温のインスリン保管に注意を!

こんにちは。
5月に近づくにつれ、暑い日が増えてきましたね。
気温が上がり始めると患者さんに気を付けてほしいなと思う事として、
インスリン注射の保管方法があります。

糖尿病治療薬の1つであるインスリン注射剤。

インスリン注射


使用中の方は既にご存じかと思いますが、一般的に知られている保管方法は以下になります。

インスリンの一般的な保管方法
・未開封品は冷蔵庫(凍結しないようにドアポケット付近で保管)
・使用開始したら常温(30℃以下)

今回のポイントは常温(30℃以下)です。

真夏になると室内で30度以上になる日もありますし、外気温20℃前後でも締め切った車内では50℃近くまで上昇する事もあるようです。

インスリンはタンパク質の一種であるため、凍結したり高温下で保管されると変性してしまい、投与しても効果が現れなくなる可能性があります。
30~37℃までの常温であれば変性は起こりにくいとされていますが、できるだけ30℃を超えないように保管をしましょう。

また、一部のインスリン製剤(懸濁性製剤)の場合、変性すると見た目が変化しますが、透明なインスリン製剤の場合は見た目にも変化が見られない事が多いようです。

そのため、インスリンを保管するうえで以下の点に注意して下さい

温かい気候でのインスリン保管の注意点
①適切な保管温度を保つために、外出時は手荷物として持ち運ぶ。
②車内には放置しない
③炎天下で長時間持ち歩く場合は保冷剤等を活用する
※ただし、保冷剤とインスリンが直接触れないように注意(凍結防止の為)

また、注射器の性能向上により、一部のインスリン注射剤では使用開始後も冷蔵庫で保管が可能な製剤も出てきました。そのような製剤をお使いの方は使用中の注射器も冷蔵庫で保管すると安心ですね。
ご自身の使用している注射剤が使用開始後も冷蔵庫で保管できるかは、かかりつけの医師・薬剤師に確認してみてください。

もっと詳しく知りたい方はこちらが参考になります。
その他にも使用しているインスリンで疑問点などがあれば、医師・薬剤師にお気軽にご相談ください。

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