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小説『地獄の王』

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ホームページで公開しているSFファンタジー小説です。 ホラーやアクションも入っています。
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#部下

『はじめに』 と 『目次』

ご覧いただき、ありがとうございます。 小説についての注意事項などを記しました。 さらに、その下に読みたいページにすぐに移動できるように目次を設けています。 『はじめに』 1、この小説は、フィクションです。 2、この小説には、作者の意に反して(?)とてもたくさんの人や女神(神)とその部下(精霊)、鬼、ドラゴン、魔物などが登場します。また、史実や世間一般にいわれていることと異なる場合が所々あるかと思いますが、物語の設定上のこと、としてご了承ください。  わからなくなったら、こ

第4章、砂漠3ー「お互い部下を持つと、 大変よね。」

 私は体を後ろに倒し仰向けになり、きらめく銀河の星空を眺める(人の一生で終わるはずが長いこと、この星で止まっている。)と思うと同時に『帰りたい』という郷愁のような感情が湧いてきた。しばらくじっと星空を眺めていると、いつしか星空がアルテミスの目になっていた。   アルテミスが私の目を覗き込み 「お互い部下を持つと、大変よね。」 「犯人、わかったんだ。」 「ええ今は泳がせているの、ハップルとのつながりを見極めるために…会いたかったわ。」 「私も。」といって体を起こし「子供が行方不

第2章ー地獄              1、「天上に黒い穴が開いているんすけど、ブラックホールみたいな。」

部下たち   地獄に戻ると、私は副隊長に、他の部下たちを全員集めるよう指示を出した。  さっそく自分の部屋の大きな鏡の前に立ち、小刀を出して、鏡の中の自分の顔に突き立てる。 「ガァン!!」 大きな音がして鏡が、ガラガラと粉々に床に崩れ落ちた。    そこへ副隊長を先頭に部下たち全員が慌てて入ってきた。  割れた鏡に唖然としながらも 「亡者たちが、どんどんいなくなってます!! 」と言ってきたのはモモタ。  茶髪のショートヘアに黒目、服はカンフー映画に出てくるような、上が水

第1章ー王宮5 「相手は弱った心につけこむから、自分をしっかり持つのが一番大事、どんなに強い武器を持っていたとしても、心が折れてしまえばだめだから。

なぜ、第二都市に?   アルテミスが 「盗まれた鏡でハップルが初めに襲うとしたら、私たちがあまり関わっていない第二都市ではないか、ということでいいのかしら?」  市長さんが 「確かに、我が都市には神は住んでおりませんが、私が出てくる時は、特に変わったことはございませんでしたが・・・」 「(やっぱり・・でも・・何か気にかかる。)じゃ、短い間だけで、何もなかったら帰るんで・・・」  市長さんは、しぶしぶ承諾し、 「では、転入届は、えー」 「キング、転入届。」と、私は手を差し出

第1章、王宮ー4 「第二都市の学校に入学します。」

    鏡の盗難   私は一瞬迷うも 「アルテミスからどうぞ。」と、片手で指し示し  アルテミスはそのキラキラした瞳で、じっと宙を見て考え込む。  隣の部下が小声で 「アルテミス様、あの鏡のことでございますか?」 「そうよ」 と、部下を見てうなずき 「あっ、この間の鏡?」と私  前回の定例会議の時、アルテミスの屋敷でマーズちゃんやフローラ、オフィーリアと一緒に小さな手鏡用の鏡を作っていた。  その時は、本体の鏡を作った所までで終わり、『手鏡の土台は次回』ということになっ

第1章-王宮3(ほんとうに・・・・・何もないの?)

 前回は、私の前のテーブルの右側(キングから見て左側)に座っている 女神とその1番目の部下たちを紹介しました。  今回は、テーブルの反対側に座っている女神たちとその1番目の部下たちを紹介しようと思っていたら・・・  その反対側の市長さんの手前(キングから見て右側、私から見て1番奥)に座っている、太陽の女神ホルスが不機嫌そうに 「第二都市が先じゃありませんこと? 早くお帰りに、なりたいでしょうし、」 と軽蔑するような横目でキングを見る。 (あーあ、呼び付けされて(前回参照

第1章-王宮2 「特に変わりありません。」

 今から13人の女神たちと、その右側後方に座っている1番目の部下たちを紹介する。  どの部下たちも賢く、常に自分の女神に気を配っている。その点ではとても頼もしい存在である。 月の女神ルナ と 1番目の部下 アーサー  キングの隣、左側に座っているのが月の女神ルナ。   長い床までつきそうな程のまっすぐな銀色の髪に、夜の闇のような暗紫色の目、月の光のように冷ややかな白い肌。唇は控えめに紅をさし、穏やかそうな表情で微笑をたたえている。  頭の周囲に1本の金色の細い鎖が巻かれ