マガジンのカバー画像

小説『地獄の王』

46
ホームページで公開しているSFファンタジー小説です。 ホラーやアクションも入っています。
運営しているクリエイター

#幻覚

『はじめに』 と 『目次』

ご覧いただき、ありがとうございます。 小説についての注意事項などを記しました。 小説『地獄の王』について 1、この話は、フィクションです。 2、小説には、作者の意に反して(?)とてもたくさんの人や女神(神)とその 部下(精霊)、鬼、ドラゴン、魔物などが登場します。また、史実や世間一般に いわれていることと異なる場合が所々あるかと思いますが、物語の設定上のこと としてご了承ください。  わからなくなったら、こちらの「登場人物」のページ(私のホームページに移動します)を参照し

第18章、第二都市(学校)ー2,「いませんね。」

 学校(1階から屋上へ) 「二手に分かれるよ。藍白くんとタガメくん、ヨシツネは、あっち(校長室のある方)の階段から上へ上がって行って、私と副隊長とアオバは、こっち(教室のある方)の階段を上へ。3階の廊下か、屋上で合流する。」 「はい!」  私を先頭に、副隊長とアオバが階段を駆け上がる。  2階に上がると、廊下と左手には部屋が3部屋、手前から『2−1』『2−2』『職員室』、右手には窓が並び、その向こうには寮が見える。 「俺、視てくるっす。」 「うん、上に上がる。」  

第18章、第二都市(中庭、学校)ー1、「2匹いたのね。」

 木花 咲子さんの部屋  校舎に向かって、渡り廊下を歩いて行く。  右手には、大きな針のように細い三日月  月の女神ルナがいるので、三日月なのに煌々と周囲を照らし、幻想的な雰囲気だ。 「わあ、すごい・・・。」  校長先生、市長さん、姫子さんたちは、大きな三日月に感嘆の声を上げる。  私も大きな三日月を見て、次に、来客や職員用のドアの方を見る。  そこから、明かりが漏れている。(下記の校舎1階の見取り図参照)    私は川原 幸子さんにした質問(15章-1「木花 咲子さ

第17章、第二都市(食堂)ー1、「月の光は幻覚を視せるのよ。」

 夕食の準備  私は本当は、食堂で川原さんや高森くんたちと食事をしたかったのだ。  食堂で一緒に食事をすると、気軽に色々なことがきけて、周囲の人々の話からも色々な情報が入ってくる。  階段を下りて、あらためて食堂を眺める。 長方形の白いテーブルが、縦に2列、横に3列、並んでいる。 その長い辺に、椅子が3脚、向かい側にも同じように3脚ある。 テーブルとテーブルの間は、人が1人通れるぐらいの間が空いている。 (下記のイラストを参照)  機械室の前のテーブルで、姫子さんた

第16章ー第二都市(寮の3階、1番奥の部屋) 1,「一つの方向から、物を見ないようにしろ」

 ルナの部下たち  寮の3階、1番奥の部屋の前で私は立ち止まり、ドアの把手に手をかけ内側へと押す。 「あっ、澪様!」とハピラキの声 (このドアは食べられなかった。脱衣室も押し入れも・・・なぜ、あのドアだけ食べられたの? っていうか、なかったの? 金具ごと・・・。) などと考えながら、ドアを閉めた。  部屋の方を振り向くと、左手にあった部屋の壁が取り払われ、代わりに大きな長方形のテーブルが置かれ、その上には昼食と同じ豪華な夕食が並べられ、すでに食べ始めている。  私の

第13章、第二都市(学校の1階、客や職員用の出入り口)ー1、(うわーシンクロしちゃった・・・・。)

「銀河連合について」と雑談  渡り廊下から校舎の入り口まで来ると、昨日と同じように運動場に黒い巨大な円盤がある。運動場のトラックが見えなくなるほど大きい。  ソウイチロウが振り向き、私に 「あれが、銀河連合の船ですか?」 「うん。」  他の部下たちも、物珍しそうに見ている。 (それは、そうだろう。毎日、地下の地獄でドラゴンと共に駆け回り、地上に出る時は、私が王宮に定例会議に出席した後から夜のパーティーが終了する間、だけなのだから、全員、出席させておいて良かった。今のよう

第5章、第二都市4、校舎(運動場、下駄箱周辺)ー「空気が、変わりました。」

◇太字の()は、私(主人公)の気持ちや考えていることです。   ◇主なグロシーンは省略しましたが、血に弱い方はお気をつけください。 省略したシーンが気になる方は、虹色らいんのホームページ内の小説をお読みください。(上のリンク先をクリックすると、当ホームページ内の小説のページに移動します。)  校舎の入り口に立ち、あらためてその建物を見上げる。  所々ガラスが割れ、血のついたカーテンが風にはためいている。中は、2、3箱の下駄箱が横倒しになり、その間から血溜まりが見えている。