マガジンのカバー画像

小説『地獄の王』

46
ホームページで公開しているSFファンタジー小説です。 ホラーやアクションも入っています。
運営しているクリエイター

#会議

『はじめに』 と 『目次』

ご覧いただき、ありがとうございます。 小説についての注意事項などを記しました。 小説『地獄の王』について 1、この話は、フィクションです。 2、小説には、作者の意に反して(?)とてもたくさんの人や女神(神)とその 部下(精霊)、鬼、ドラゴン、魔物などが登場します。また、史実や世間一般に いわれていることと異なる場合が所々あるかと思いますが、物語の設定上のこと としてご了承ください。  わからなくなったら、こちらの「登場人物」のページ(私のホームページに移動します)を参照し

第1章ー王宮5 「相手は弱った心につけこむから、自分をしっかり持つのが一番大事、どんなに強い武器を持っていたとしても、心が折れてしまえばだめだから。

なぜ、第二都市に?   アルテミスが 「盗まれた鏡でハップルが初めに襲うとしたら、私たちがあまり関わっていない第二都市ではないか、ということでいいのかしら?」  市長さんが 「確かに、我が都市には神は住んでおりませんが、私が出てくる時は、特に変わったことはございませんでしたが・・・」 「(やっぱり・・でも・・何か気にかかる。)じゃ、短い間だけで、何もなかったら帰るんで・・・」  市長さんは、しぶしぶ承諾し、 「では、転入届は、えー」 「キング、転入届。」と、私は手を差し出

第1章、王宮ー4 「第二都市の学校に入学します。」

    鏡の盗難   私は一瞬迷うも 「アルテミスからどうぞ。」と、片手で指し示し  アルテミスはそのキラキラした瞳で、じっと宙を見て考え込む。  隣の部下が小声で 「アルテミス様、あの鏡のことでございますか?」 「そうよ」 と、部下を見てうなずき 「あっ、この間の鏡?」と私  前回の定例会議の時、アルテミスの屋敷でマーズちゃんやフローラ、オフィーリアと一緒に小さな手鏡用の鏡を作っていた。  その時は、本体の鏡を作った所までで終わり、『手鏡の土台は次回』ということになっ

第1章-王宮3(ほんとうに・・・・・何もないの?)

 前回は、私の前のテーブルの右側(キングから見て左側)に座っている 女神とその1番目の部下たちを紹介しました。  今回は、テーブルの反対側に座っている女神たちとその1番目の部下たちを紹介しようと思っていたら・・・  その反対側の市長さんの手前(キングから見て右側、私から見て1番奥)に座っている、太陽の女神ホルスが不機嫌そうに 「第二都市が先じゃありませんこと? 早くお帰りに、なりたいでしょうし、」 と軽蔑するような横目でキングを見る。 (あーあ、呼び付けされて(前回参照

第1章-王宮2 「特に変わりありません。」

 今から13人の女神たちと、その右側後方に座っている1番目の部下たちを紹介する。  どの部下たちも賢く、常に自分の女神に気を配っている。その点ではとても頼もしい存在である。 月の女神ルナ と 1番目の部下 アーサー  キングの隣、左側に座っているのが月の女神ルナ。   長い床までつきそうな程のまっすぐな銀色の髪に、夜の闇のような暗紫色の目、月の光のように冷ややかな白い肌。唇は控えめに紅をさし、穏やかそうな表情で微笑をたたえている。  頭の周囲に1本の金色の細い鎖が巻かれ

第1章、王宮1ー 「朝霞(あさがすみ)をイメージしております。」

  プロローグ  悪いことは重なるものだ。  いいことも同じように重なるのだけど、嬉しいことは何回でも起きて欲しいと思うし苦にならない。  しかし、悪いことは「もうこれで終わりにしたい」と思うし、場合によっては、周りに影響することもあり大変だ。  自分自身が呼び込むということもあるのだけど・・ 定例会議   その日私は、月1回行われる王宮での定例会議に出席していた。  私の目の前には、木でできた大きな楕円形のテーブルがあり、その向こうには、バタークッキーやたっぷりの生クリ