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小説『地獄の王』

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ホームページで公開しているSFファンタジー小説です。 ホラーやアクションも入っています。
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2024年2月の記事一覧

第11章、第二都市(寮の3階、1番奥の部屋と二人部屋)ー2「この星の警戒レベルを、5に引き上げました。」

レベル5とその原因   「キング、ありがとう。」と、私は礼を言う。 「お、おお、って、お前は何を・・腹が減っとるのでは、なかったのか?」 「中を見てから。」  階段の方から、アルテミスが上がって来たので 「アルテミスが、話があるって」 「もう、ひどいわね。」とアルテミス、顔は笑っている。  その後ろから、市長さんがついて来ている。  校長先生も再び上がって来たので、私は 「校長先生、都市の人たちや学校の人たちは、みんな中庭に行きましたか?」 「えっ!?・・あっはい、私は

第11章、第二都市(寮、二人部屋)ー1「ライガの酒って・・・。」

虹池や並木道の様子  学校へ帰る途中、生徒や教師たちが歓声を上げ、虹池のそばに駆け寄り、水に手を浸したりしている。  虹池は穏やかに、水を満々と湛えている。  私はオフィーリアに 「水は溜まってた?」 「ええ、十分すぎるほど。昨日、澪ちゃんに下水道のイモ虫を退治してもらったおかげよ。」 と、満足そうに虹池に目を向ける。  その部下たちは誇らし気に、虹池とオフィーリアを見ている。  並木道に行くと、木々は枯れておらず(5章-1)、所々茶色い部分があるも、ほとんどフサフサ

第10章、第二都市(A地区)2ー「いつまで居るの?」

作戦会議 空は快晴、風はかすかに感じるぐらい。(サファロスが配慮してくれたのか?)  私は虹池(窪地)のほとりの崖の上から、A地区を見下ろす。  昨日と、まったく変わっていない。  その周りをキングやクリス、ルナの部下たち、第二都市の人たち、学校の生徒や教師たちが取り囲み、ある者は、崖の下で唸り声を上げて争っている亡者たちを見下ろし、ある者は私たちの方を見ている。  私は後ろを振り向くと、自分の半身ほどある刀を出し、地面に半円を描き 「これを崖だとしてもらって、タガメくん