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里親NGの烙印

ハナコが旅立ってから、うちのベランダには鉢が増えた

記念樹としてのミモザは、もうすぐ私の背に並ぶほどに伸びた
毎日2~3個ほんのり甘いトマトが収穫できる

数年前に植えたミョウガは
この時期から秋まで ハナコがクンクンしてる横で
私は毎朝土からひょっこり顔を出しているミョウガを摘んでいた
今年はハナコいないけど、ちゃんとミョウガもいっぱい収穫できる

何かを育てたくて
部屋の中にも観葉植物やハーブなど小さな鉢が増え続けた

朝それぞれに話しかけながら水をやり
元気にキラキラとした葉を伸ばしている姿に
嬉しさを感じている

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そんなことをしても、
ハナコとの暮らしが恋しい
犬との暮らしが恋しい

10日くらい前から気になっている子がいた
通常の里親条件には外れてしまう私でも引き取れるかもしれない
そんな募集内容でもあった

だからこそ悩んだ
もし家に来ることになったらと、
大家さんにも許可をもらった
部屋の模様替えも少しした
ヒナコとの相性があるので、別々にくつろげるスペースも考えた

そして、もう一度悩んだ
大切な命を預かっていいものかどうか

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いろいろなことを想定して、悩みに悩んだ結果
気になっていた里親募集に問い合わせメールを出した

「里親の条件に合わない方でも、大切に育ててくださる方に
 お譲りしたい」

丁寧に説明された募集内容を繰り返し読み
私の現在の状況や環境を書き
これまでの犬たち同様に
最後まで大切に育てることが伝わるように
送信ボタンを押すまで 何度も確認をした

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それから数日が経った

毎日ドキドキしながら
ヒナコに
「またワンちゃんと暮らそうね
 ヒナちゃん よろしくね」
そう何度も言い聞かせていた

だけど、返事は来ないんだ


他にいいご家族がいたのかもしれないね

縁がなかったんだね

私のところに来る子じゃなかったんだね

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そう思ったら、無性に犬と暮らしたくなってきてしまった
気になった子じゃなくても、
どこかで家族をさがしている子を探し始める

保護犬カフェにいる子たちに目が止まる
どうせ私は条件に合わないだろうなぁ…
そう思いつつも、聞いてみなければわからない!

すぐに電話で条件をうかがってみる
詳細は来店してということだったが、
少し聞いただけでも既に私は条件外であることがわかった


電話を切った後、とても切ない気持ち
「お前はダメだ」と烙印を押されたような感覚

自分ではどうしようもできない部分が条件外である
だから、あなたには飼う資格がない
犬と生活する資格はない

そう引導を渡された…そう感じた


どうしても犬と暮らしたいなら
ペットショップで買うしかないんだね

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引き渡す方も選別が必要なことも理解している
その選別項目も当然な内容だと分かっている

だから、
もうこれは
しかたないことだね


安心した場所を
家族を
求め探している子たちがいて

その子たちと暮らしたいと願っても
私には無理そうだ

ごめんね
何か別の方法で手助けをすることを考えるしかないね


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ハナコに出会わせてもらったように
条件とかではなく、
出会える縁が今後あるかもしれない

いつその縁に出会ったとしても
すぐに受け入れる準備だけはできてるよ


急な発作のように
慌ただしく
新しい犬との生活を夢見てしまった


ハナちゃんの思い出と共に
ハナちゃんがくれた宝物を大切に
ハナちゃんと、ヒナコとの暮らしを続けるよ

ここ数日の新しい家族への心の揺れも
これでおさまった
モヤモヤしたものもなくなって
明日から空を見上げ、ハナコと会話しながら
ハナコが教えてくれた作品作りを楽しむことにするね


今日も一日ありがとう

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