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写真なんて全部嘘だと思う。

ぼくらはみんな、ぼくら自身の人生を生きて、色んな人と出会い別れ感情を総動員させ、時には写真を撮ったりする。 写真には真っ赤に染まった空やら水平線に沈む夕陽やら視界一面に咲く野花やら青空をバックにした桜 夜の摩天楼 壮大な山々 荘厳な建造物 愛くるしい動物 大切な人たちが写っている。 だれのために、目の前の現実の何を伝えたくて写真を撮ったのか、よく分からない。その写真はきれいだと思うが、ほんとうにきれいなのかと聞かれると、分からない。 ぼくらはみんな、ぼくら自身の人生を生

    • かみさまのいるまち 覚書

      ぼくは、あなたに言葉を発する。言葉はあなたに届く前にばらばらになり、その一部があなたに届く。 ぼくたちは、トンネルを自転車で通り抜ける。そこでは無機質な音と光だけが許される。ぼくたちはトンネルの中で声を発することができず、自転車の鐘を鳴らす。甲高い音は反響し、ぼくたちの居場所はほとんど分からなくなる。 海には砂浜がない。そこには砂の代わりに岩が続き、そこで波はぼくたちの知らない音を立てている。ぼくたちはこの場所も海と呼ぶことを、事前に約束し合う。 小さな島には貝殻の破片

      • 東京が大嫌い(所感10コ)

        逃げろ!!!東京が来るぞー!!!! 🗼 年始に andymoriというアーティストの曲をよく聴いていた。andymoriは、世の中への怒りや虚しさを直接的なやり方でセンチメンタルに表現するより、熱狂的にギターをかき鳴らすことで比喩的な世界を創ってしまうことをきっと意図的に選んでいて、こういう2段構えの世界観をもった曲が好きだ。andymoriは、2008年にデビューをして、2014年に解散した。 🗽 最近たくさん食べるのにはまっている。今年は身体を鍛えたい。でも最近は

        • カバンには本1冊、Spotifyにはアルバム2枚ダウンロードして旅に出ろ

          世はまさに大SNS時代! 人からの共感や羨望が数値に置き換えられ、多くのいいねを獲得するほど強者になることのできるこの時代において、旅行は有効な武器になり得ます。インフルエンサーの発信するコスパよく映える旅行スポットが高速で消費され、来たる次の"現実逃避=自由"に向けて人は再び現実へと帰っていきます。 興味があるのはどこへ行き、どんな美しいものを見たかであって、そこでなにを感じたかは二の次にされます。どこかへ行ったという事実はすぐに共有できるが、そこで何を感じたかを共感さ

        写真なんて全部嘘だと思う。

          〈ほんとうのこと〉

          ここ最近思いきり不摂生な生活を送っていて夜は長いので何か書くことにした。この文章は誰のために書かれてもいないし〈あなた〉のために書かれている。ここでは独りよがりな妄想が語られているし〈ほんとうのこと〉が試みられている。 "本音と建前"のことをよく考える。ぼくは人一倍その場の空気を読むし気を遣って大袈裟なリアクションもとるし本当は傷ついているのに平気な振りもする。ぼくはそれを、自分の身を削り嘘をつくことでその場をやり過ごしているというよりかは、「自分が他人からどう思われている

          〈ほんとうのこと〉