流れるプール
人生は流れるプールと同じだった。
人が流れていく中で
勇気を出して1人で立ち止まり、考えてみた。
たくさんの人が私の横を流れていくけれど
私はまだ考えている。
流れていく人は私を笑い、蔑み、心配そうな目で見てくる。私はまだ考えている。
ついには『お前は頭がおかしいのか?』『やめたほうがいいぞ?』『一緒に流れよう』と口を出す人が出てきた。だけど私はまだ立ち止まり、考えている。
流れる人々は私に見慣れて、飽きれて、空気のように思えてきたのか誰も立ち止まる人間を気にしなくなった。
ここは静かだ。やっと集中できると再び立ち止まり考えはじめた。自分と向き合って私はやっとなぜ自分が立ち止まったか知った。
『これをずっと考えていたんだ。』
自分と存在がくっきりと見えるようになった。
そして人の流れに逆らって泳ぎ出す。
もう誰になんと言われても気にならなくなっていた。
私は常に面白いことをしているだけ。
私の中の世界を見ているだけ。
胸が高鳴る方へ動いているだけ。
すると不思議なことに世の中が私に結果をくれた。
流れていた人々はなぜ私がいつも楽しそうで、結果を出せるのか聞くようになった。ただあなたが流れていく横でずっと立ち止まっていただけなのに。
勇気と根性という泥臭さが私の流れを変えてくれた。
人々は面白いこと、好きなことがないから動けないという。それでいい。私もなかったし、わからなかった。
人目が気になるから、家族がいるから動けないという。なら自分のできる範囲で始めてみればいいんじゃない?きっと楽しいよ。
まずは自分を知ればいい。旅に出ればいい。自分の好きな人と会えばいい。別に会社員でもいい。一歩踏み出さなくてもいい。だから立ち止まってみて。
そしたら知らないあなたが、世界が。待っている。
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