ニイミユカ

子どもの頃から言葉の虜。 主に育てています。 ✏️ 生活にまつわる地に足のついた企画を…

ニイミユカ

子どもの頃から言葉の虜。 主に育てています。 ✏️ 生活にまつわる地に足のついた企画を編集・執筆。誰もが読みやすく、ほかにないものを届けます。

マガジン

  • 通りすぎてしまいたくないこと

    日々、思い浮かんでは消えていくことを書き留める場所です。

最近の記事

大人の歯が顔をのぞかせるかのぞかせないかという年頃。

夕暮れのスーパーのパスタコーナーで、娘が斜め上をにらみつけ、両手をグーにしたまま固まった。ああ、またこれかと、ズキズキ痛んでいたこめかみがさらに痛みを増す。 保育園帰りのスーパーは、娘との定番だ。もはや毎日と言ってもよい。まとめ買いしてかしこく使い切るのが節約の要であり、時間の節約にもなるということは痛いほどわかっている。何度もそういう取材をした。でも実際はどうだろう、サザエさん状態である。 そして昨日。午前中からパソコンにかじりつき、打ち合わせ→取材→打ち合わせを乗り越

    • 2023年🐇振り返り&2024年🐲の目標

      2024年は「元日からすこしでもアクションを起こすとよい」という占いを見ていた2023年の年末。年始に打ち合わせを控えている書籍のラフをひきつつ、お正月らしいこともたのしみ三が日を過ごしました。 さて、そんな2024年は4日から編集さんと数時間におよぶ編集会議という熱いはじまりですが、昨年に担当したお仕事の一部をダイジェスト。今年の目標も記しておこうと思います。 2023年1月2023年は、小学館のウェブメディア『kufura(クフラ)』で、たくさん企画・取材した一年でし

      • 2日間で起こった出来事

        2024年1月1日、まだ暗いうちに起き、いつものように朝ランに出た。天気は悪くない。でも、ときどき体を持っていかれそうになるほどの風が吹く。ぜぃぜぃ5km走り、白のオーバーオールと黒のセーターに着替え、おせちとおぞうにを準備して「あけましておめでとう」を言い合った。 辰年の、あかるいお正月。に、なるはずだった。夕刻に石川県を中心におこった震災、そしてその夜にあった羽田空港での火災事故は、何事もなかったわたしのこころも掻き乱したままだ。 なにができるのだろうと、ずっと考えて

        • 2024年は、思い込みを捨ててゆく

          新年の幕あけに、ちょっと通り過ぎたくなくて、昨日あったこと。 夕方17時から年越しそばを食べることになっていたわが家。ばたばたと下ごしらえしていた出汁を温めたり、味玉を仕上げたりしていたら、チャイムが鳴った。はーいと出ると「クロネコヤマトです」。いつもならなるべく出て、一言ふた言交わしつつ受け取るのだが、ちょっと今はむずかしい。 すみません、置いておいてくださいと告げたあと、今年もありがとうございましたと言った。だって本当にその通りだから。そうしたら「ありがとうございました

        大人の歯が顔をのぞかせるかのぞかせないかという年頃。

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        • 通りすぎてしまいたくないこと
          12本

        記事

          伝えるって、難しくて楽しい

          12月に4度の高熱を繰り返したむすめ。12月27日、ようやく完全復活して保育所へ行ったその日に「おともだちから ママって どんなおしごとしてるのって きかれたよ」という。何と答えたのか聞くと「まんが よんだり〜 かいたり〜 おりょうりしたり〜 しゃしんとったりしてる らいたーっていった」。うん、間違ってはいないけれど・・・(資料で漫画を読むこともあるし、手描きラフはちょっと漫画っぽくも見えるし、写真も撮る場合もある)。 続けてむすめに「ママは なんで らいたーになったの?」

          伝えるって、難しくて楽しい

          真っ赤なネイル

          先日、目にしたコラムで80すぎのジュエリーショップ店主が真っ赤なネイルをされていて、年齢とともに太くなってきたとおっしゃる指にはめた大振りな指輪もとても似合っていた。いくつになっても好きを大切に、その時々にフィットする生き方をしている人はすてきだ。私も、そうでありたい。 サーフィンで、その時にいいと感じる波に乗るように、仕事に関しては一つに決めず、ここまできた。もちろん、大きく得意とする枠組みはあるし、この仕事をするうえで大切にしていることは、ずっと変わらない。 得意とす

          真っ赤なネイル

          今年もこの季節が

          いつもの道で、季節の花が咲くと「ああ、今年もこの季節がきたな」と思う。中でも、よその家で、植木鉢や軒先で育てられている花が見頃になった姿にぐっとくる。 その花を育てる人に、面識はない。けれど、この花が咲く家には、確実に生活があって。年齢も、性別も、どんな声かも知らないその家主が、日々コツコツ世話をした。その結果が、この美しさ。 花も暮らしも地続きで、一日や二日で手に入らない物事が多いからこそ、豊かだなと思うのです。

          今年もこの季節が

          グラデーションの強さ。

          ビフォーもアフターもなくて、グラデーションの一生。ある日ふと、できるようになったり、できなくなったり。変化も新しきも受け入れるつよさを忘れなければ大丈夫かな。 なんてことを、つらつら考えながらの、4:00起きランが日常になりつつある。早起きの浅草で、1日ひとつうつくしいものを見つけるのもたのしい。この日は、鏡のような隅田川。 もうどうしたって、新型コロナウィルスの話題に触れない日はない。こうなる前の生活が、どんな感覚だったのか思い出せないし、事態が落ち着いた後も、前とまっ

          グラデーションの強さ。

          1日なにかひとつ、うつくしいもの

          鍼灸の先生がくれた健やかの秘訣「1日なにかひとつ、うつくしいもの」という言葉が、いつもいいタイミングで思い出される。それは、映画でも音楽でもなんでもよくって、基準もひとそれぞれでいい。じぶんにとって、うつくしければいいそうです。 わたしにとって、そのひとつに、早朝ランで目に飛び込んでくるものがあります。寝起きの目は解像度があがっているのか。1日ひとつじゃ到底足りないくらい遭遇できてしまうのです。季節の花、朝陽、散歩するご夫婦、犬と飼い主の姿、まだ眠る街で誰かのために働くひと

          1日なにかひとつ、うつくしいもの

          ご自愛下手のスープ

          つくりかた ①白菜は食べやすい大きさに、大根は1cmくらいの角切りにする。 ②①を薄切りにした生姜と水からくたくたに煮る。 ③すっかり火が通ったら、火を止めて、岩塩で味を整える。うつわによそったら、ペパーミントをぱらり。 季節の変わり目や寒くなってくると、「どうぞご自愛ください」とメールや手紙に添えることがあります。その言葉の通り、自分を大切に。健やかに過ごしてくださいねという気持ちとともに。 なのに、そんな言葉を添えている自分が“ご自愛下手”だから、まいってしまう。

          ご自愛下手のスープ

          ニイミユカ 経歴・仕事実績

          編集者・ライターのニイミユカです。経歴や実績を一部まとめました。 得意なものは「インタビュー」と「地に足のついた暮らしにまつわる企画・取材」です。編集・執筆から、企画、ブッキングまで、包括的にお受けしています。 好きなことは「食」と「旅」。そして、何かに熱中している人の話を聞くことです。 ニイミユカ プロフィール職務経歴お受けできること企画・編集 実績一例■WEBメディア New Balance Japanオウンドメディア『Good Morning Sunshine』

          ニイミユカ 経歴・仕事実績

          自分でわざと「最後」をつくる

          我が家ごとですが、家族が今日、12年勤めた会社の最終出社日です。 12年。生まれたての赤ちゃんは中学生になるし、干支なら一周するし、ファッションの流行もまた繰り返すタイミング。そう考えるとすごいことだなあ、よく頑張ったなあ。ちなみにリタイアではなく、あたらしい職場へうつる、といった類の最終出社日です。 「最後」というと華々しいゴールやクライマックスのように感じるけど、実際は「最後」を迎える前のほうがドラマチックでした。ほんとうの「最後」はもう、線香花火の火種がぽろっと前触

          自分でわざと「最後」をつくる

          誰にでもできる書くことで食べていく

          書き始めたという異業種の人に、最近よく会います。 みんな口を揃えて「書くって難しい」「これで食べていくってすごい」と言います。書き始めて間もない人たちは、「恥ずかしい」とも。その一方で、「楽しい」「もっと書いてみたい」という声も聞こえてきます。難しいと思うのに書きたい。人は、表現したい生き物なのかもしれませんね。 書くことは、ライターである私だって難しいです。10年以上、仕事にしていても、正解はわかりません。でもそれ以上に、おもしろくて仕方がない。 書くことがなんで難し

          誰にでもできる書くことで食べていく

          やさしく、つよく、おもしろく。

          書くことで食べていきたいと決めてから、ずいぶん濃密に付き合ってきたつもりです。書くことが好きだし、書かない生活なんて考えられない。 でも、なんだか、このままでは良い子で終わるような気がしていました。私には、自分らしさがあるのかがわからない。 褒めてはもらえます。仕事ももらえます。でもそれは、テクニック的にOKということで、ニイミユカでなければいけないものなのかな? 誰かの心を揺さぶるようなものではないんじゃないかな? そんな疑問が、ずっとありました。 大人になると、まし

          やさしく、つよく、おもしろく。